問題 18★★☆

シェアリングエコノミーの考え方に当てはまる事業の例として、最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア個人が所有する住宅の空き部屋を、アプリを介して旅行者に有料で貸し出す場を運営する。

    正解。使われていない個人の資産を、インターネット上の場を介して必要とする人に 一時的に使わせる形です。持ち主は空き時間から収入を得て、借りる側は買わずに済みます。 運営会社は部屋を持たず、両者を結ぶ場と決済・評価の仕組みを担います。

  2. イレンタカー会社が自社で購入した車両を、営業所の窓口で利用者に貸し出す。

    誤り。これは従来からあるレンタル業です。「借りて使う」点は同じですが、 貸し出すものが個人の遊休資産ではなく、事業者が貸すために購入した在庫である点が違います。 個人どうしの貸し借りを仲介しているわけではありません。

  3. ウ動画配信会社が、月額定額で映画やドラマを見放題にするサービスを提供する。

    誤り。サブスクリプションモデルの例です。定額で使い放題という料金の決め方を表す言葉で、 提供するのは会社が自ら用意したコンテンツです。誰の資産を誰に融通するかという シェアリングエコノミーの論点とは別の軸を指しています。

  4. エ家電量販店が、利用者から下取りした中古品を自社の店舗で販売する。

    誤り。中古品の売買(リユース)です。所有権そのものが移る取引であり、 使う権利を一時的に貸し借りする共有とは異なります。なお個人間の売買を 仲介するフリマアプリのような形は、共有の一形態として扱われることもあります。

理解を深めるために

持っている人と、使いたい人をつなぐ

平日は使っていない駐車場、年に数回しか乗らない車、空いている部屋。 これらは持ち主にとっては眠っている資産ですが、使いたい人にとっては十分な価値があります。 シェアリングエコノミーは、この二者をインターネット上の場で結び付けて、 眠っている資産を動かす仕組みです。貸すのは個人、借りるのも個人で、 会社はその間に立つ場を用意します。

なぜ近年になって広がったのか

  • スマートフォンで、貸し手と借り手が互いを探す手間がほとんどなくなった
  • 決済がアプリ内で完結し、見知らぬ相手との金銭のやり取りが成立するようになった
  • 相互評価やレビューが、顔の見えない相手への不安をある程度埋めた

資産を新たに買う必要がないため、運営会社は設備を持たずに規模を広げられます。 部屋を1室も持たない宿泊仲介や、車を1台も持たない移動サービスが成り立つのはこのためです。

似た仕組みとの違い

形態 誰の資産を、どうするか
シェアリングエコノミー 個人の遊休資産を、個人に一時的に使わせる
レンタル 事業者が貸すために持つ資産を、利用者に貸す
サブスクリプション 事業者のサービスを、期間で課金して使わせる
中古売買 所有権そのものを相手に移す

見分ける鍵は「誰のものか」と「所有権が移るか」の二つです。 事業者が自前でそろえた資産を貸しているならレンタル、 売り切って所有権が移るなら売買で、どちらも共有ではありません。

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