正解:エ
各選択肢の解説
ア営利目的の利用は禁じ、申請して許可を得た団体にだけ配布する。
誤り。オープンデータは営利・非営利を問わず二次利用できることが要件です。 申請と許可を条件にした時点で、使える相手を市が選んでいることになり、 誰もが自由に加工・再配布できるというオープンデータの前提から外れます。
イ内容の改変を防ぐため、紙面を撮影した画像ファイルの形で公開する。
誤り。画像にしてしまうと、人は読めてもプログラムが数値として取り出せません。 オープンデータの要件の一つは機械判読に適した形式で、CSVのようにそのまま 読み込める形が求められます。改変を防ぐ配慮は、この要件と逆を向いています。
ウ回答した住民の氏名や住所を含めたまま、集めた項目をすべて出す。
誤り。氏名や住所は個人を特定できるパーソナルデータで、公開してよいものでは ありません。オープンデータにするときは、個人が特定されない形に集計・加工してから 公開します。「誰でも使える」ことと「何でも出す」ことは別の話です。
エ誰でも二次利用できる条件を示し、機械判読に適した形式で無償で出す。
正解。二次利用できるルール、機械判読に適した形式、無償で利用できること。 この三つがそろって初めてオープンデータと呼べます。利用条件を明示するのは、 使う側が「加工して再配布してよいか」を迷わずに判断できるようにするためです。
理解を深めるために
「置いてある」だけではオープンデータではない
役所のサイトに統計のページがあれば、それでオープンデータかというと違います。 国のオープンデータ基本指針では、次の三つをすべて満たす形で公開されたものを指します。
- 営利・非営利を問わず二次利用できるルールが示されている
- 機械判読に適した形式である
- 無償で利用できる
「見られる」ことではなく「使い直せる」ことが条件になっている、と覚えると外しません。
機械判読に適した形式とは
同じ統計でも、入れ物によって使いやすさがまったく違います。
| 形式 | 機械判読 |
|---|---|
| CSV、XML、JSON | そのまま読み込んで集計できる |
| 表計算ソフトの表 | おおむね読めるが、結合セルや装飾があると崩れる |
| PDF・画像・紙 | 人は読めるが、プログラムは数値を取り出せない |
紙面をそのままPDFにした「公開」がよく問題になるのは、読む相手として人しか 想定していないためです。アプリや分析に使ってもらうには、機械が読める形で出します。
公開する前に落とすもの
オープンデータの対象は、個人が特定されない形に整えた官民データです。 アンケートの回答も、氏名や住所を落として地域や年代ごとに集計すれば公開できます。 自由に使えるようにすることと、中身をそのまま出すことは別という点が、 オープンデータとパーソナルデータの境目になります。