問題 16★★☆

ある小売業が顧客アンケートで、店舗の接客について 「非常に満足・満足・普通・不満・非常に不満」の五つから一つを選んでもらった。 この回答として得られたデータの尺度はどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. ア名義尺度

    誤り。名義尺度は、区別するためだけに名前や番号を割り当てた値です。性別、 都道府県、会員番号などが該当します。今回の回答には「非常に満足のほうが 満足より上」という並び順があるので、単なる区別では説明できません。

  2. イ順序尺度

    正解。五つの回答には良し悪しの順序がありますが、「満足」と「普通」の差が 「不満」と「非常に不満」の差と同じ大きさだとは言えません。順序だけに 意味がある値が順序尺度です。

  3. ウ間隔尺度

    誤り。間隔尺度は目盛りの幅が等しく、差を計算することに意味がある値です。 摂氏の温度や西暦の年が該当します。今回は隣り合う選択肢どうしの気持ちの 開きが等しい保証がないため、差を足し引きする根拠がありません。

  4. エ比例尺度

    誤り。比例尺度は0が「無い」ことを表し、差だけでなく比にも意味がある値です。 売上金額、身長、来店回数などが該当します。「非常に満足は不満の2倍」と 言えないことから、今回の回答は比例尺度ではありません。

理解を深めるために

数字に見えても、できる計算は違う

アンケートの5段階評価は、集計のときに5・4・3・2・1という数字を振ることがあります。 しかしこの数字は、順番を表す背番号のようなものです。背番号1番と2番の選手の差が、 3番と4番の選手の差と同じ、とは誰も言いません。それと同じで、 5段階評価の数字は並び順を表しているだけで、間隔が等しいわけではありません。

尺度は4種類ある

データは、その値に対してどんな操作が許されるかで4つに分けられます。 下にいくほどできることが増えます。

  • 名義尺度 … 区別だけ。数えることはできる(最頻値が使える)
  • 順序尺度 … 順序が付く。真ん中を取れる(中央値が使える)
  • 間隔尺度 … 差に意味がある。足し引きと平均ができる
  • 比例尺度 … 比にも意味がある。「2倍」が言える

混同しやすいものとの違い

尺度 例 見分け方
名義尺度 性別、会員番号 並べ替えても意味が変わらない
順序尺度 5段階評価、順位 順序はあるが間隔は不明
間隔尺度 摂氏の温度、西暦 0が「無い」を意味しない
比例尺度 金額、身長、回数 0が「無い」を意味する

試験では具体例を挙げて尺度を選ばせる形が出ます。 「順序があるか」「間隔が等しいか」「0が無を表すか」の3つを順に当てはめれば判別できます。

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