正解:ア
各選択肢の解説
ア回帰分析
正解。回帰分析は、ある変数(広告費)から別の変数(売上高)を説明する式を求める手法です。 式に広告費の値を入れれば、売上高の見込みを数値で得られます。
イ相関分析
誤り。相関分析は、二つの変数がどの程度そろって増減するか、その関係の強さを 相関係数で表す手法です。関係の強さはわかりますが、広告費からの売上高の値を 求める式は得られません。
ウ仮説検定
誤り。仮説検定は、観測された差や関係が偶然の範囲かどうかを確率に基づいて 判断する手法です。「関係があると言えるか」は判定できますが、 予測に使う式を求めるものではありません。
エ移動平均
誤り。移動平均は、区間をずらしながら平均を取って、時系列データの短期的な 上下をならす加工です。売上高の傾向は見やすくなりますが、 広告費との関係を式にするものではありません。
理解を深めるために
散布図に「線を引く」のが回帰分析
横軸に広告費、縦軸に売上高をとって、24か月分の点を散布図に打ったとします。 点が右上がりに並んでいれば、その真ん中を通る直線を引けます。 この直線を「売上高=a×広告費+b」という式で表すのが回帰分析です。 式があれば、「来月の広告費を300万円にしたら売上高はいくらか」を計算できます。
回帰分析でわかること
- 説明する側の変数(広告費)を説明変数、説明される側(売上高)を目的変数と呼ぶ
- 式の傾き(a)から、広告費を1単位増やすと売上高がどれだけ増えるかがわかる
- 説明変数が一つなら単回帰分析、複数なら重回帰分析という
ただし、式が得られても因果関係の証明にはなりません。 あくまで過去のデータの傾向を式にしたものです。
混同しやすいものとの違い
| 手法 | わかること | 得られるもの |
|---|---|---|
| 回帰分析 | 一方の値から他方の値を見積もる | 予測のための式 |
| 相関分析 | 二つの変数の関係の強さ | 相関係数(−1〜1) |
| 仮説検定 | 差や関係が偶然の範囲を超えるか | 仮説を棄却するかどうかの判断 |
| 移動平均 | 時系列の大まかな傾向 | ならした推移 |
試験では、「予測」「見積もる」「式」という言葉があれば回帰分析、 「関係の強さ」「相関係数」とあれば相関分析、と問題文の言葉で見分けられます。