問題 30★★☆

店舗の分析レポートで、ある数値を「前月の2倍になった」と比で表現したい。 値どうしの比をとることに意味があるデータはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア店舗周辺の日ごとの最高気温(摂氏)

    誤り。摂氏の気温は間隔尺度です。差(5度上がった)には意味がありますが、 0℃は「温度が無い」状態ではないため、20℃が10℃の2倍の暑さとは言えません。 数値に見えても0の意味で比の可否が分かれます。

  2. イ取り扱い商品それぞれの発売年(西暦)

    誤り。西暦の年も間隔尺度です。2020年と2010年の差が10年であることには意味がありますが、 西暦0年は時間の始まりではないので、年どうしの比に意味はありません。

  3. ウ来店客による5段階の満足度評価

    誤り。5段階評価は順序尺度で、並び順にだけ意味があります。 段階の間隔が等しい保証すらないため、比はもちろん差の計算にも根拠がありません。

  4. エ店舗ごとの1か月間の売上金額

    正解。売上金額は比例尺度です。0円は「売上が無い」ことを表すため、 200万円は100万円の2倍と言えます。0が「無い」を意味することが比例尺度の目印です。

理解を深めるために

「0」が何を意味するかで決まる

気温が10℃から20℃に上がっても、「2倍暑くなった」とは言いません。 0℃は水が凍る温度として人が決めた目盛りで、「熱が全く無い」状態ではないからです。 一方、売上が100万円から200万円になれば「2倍になった」と言えます。0円は売上が本当に無い状態です。

比をとって意味があるのは、0が「無い」を表すデータだけです。これを比例尺度と呼びます。

尺度ごとにできる計算

  • 順序尺度: 大小の比較だけ。差も比も根拠がない
  • 間隔尺度: 差に意味がある。0は目盛りの基準点にすぎないので比には意味がない
  • 比例尺度: 差にも比にも意味がある

間隔尺度と比例尺度はどちらも数値で、平均も計算できます。 見た目では区別できないので、「0のときに何が無いのか」を考えるのが確実です。

混同しやすいものとの違い

データ 尺度 0の意味 比(2倍)
売上金額 比例尺度 売上が無い 言える
摂氏の気温 間隔尺度 水の凝固点(基準点) 言えない
西暦の年 間隔尺度 数え始めの基準点 言えない
5段階評価 順序尺度 そもそも0がない 言えない

試験では、間隔尺度と比例尺度の見分けが最も問われます。 身長・重さ・金額・個数は比例尺度、気温(摂氏)・西暦・時刻は間隔尺度と、代表例で押さえておきましょう。

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