正解:イ
各選択肢の解説
アB店の棒はA店の棒の95%の長さになり、実際の比率どおりに見える。
誤り。これは縦軸を0から始めた場合の見え方です。 棒の長さが値そのものに比例するのは目盛が0から始まるときだけで、 900万円から始めると棒の長さは「900万円を超えた分」しか表しません。
イB店の棒はA店の棒の半分の長さになり、差が実際より大きく見える。
正解。棒の長さはA店が100万円分、B店が50万円分になり、B店はA店の半分に見えます。 実際の差は約5%しかないのに、2倍の開きがあるように誇張されます。
ウ両店の棒がほぼ同じ高さに並び、差が実際より小さく見える。
誤り。差が小さく見えるのは、縦軸を0から始めたうえで目盛の上限を大きく取った場合です。 途中から目盛を始めると、逆に差は実際より大きく見えます。
エ棒の長さが、各店の売上高が両店の合計に占める構成比を表すようになる。
誤り。全体に占める構成比を見るのは円グラフや帯グラフです。 目盛の起点を変えても、棒グラフが表すのは各店の量であって、構成比を示す図にはなりません。
理解を深めるために
棒グラフは「長さ」で量を比べる図
棒グラフは、項目ごとの量を棒の長さに置き換えて大小を比べる図です。 読み手は目盛の数字より先に、棒の長さそのものを見比べます。 そのため、縦軸の目盛は0から始めることが原則になります。
目盛を途中から始めると何が起こるか
本問の数値で確かめます。
- 縦軸0から:A店の棒は1,000、B店は950。B店はA店の95%の長さ
- 縦軸900万円から:A店の棒は1,000−900=100、B店は950−900=50。B店はA店の半分の長さ
実際の売上の差は1,000万円に対して50万円、つまり5%です。 ところが目盛を900万円から始めると、見た目では「B店はA店の半分しか売れていない」ように見えます。 差が小さいデータを目立たせるために起点をずらすのは、グラフで受け手を誤解させる典型的な手口です。 資料を読む側も、棒グラフでは縦軸の起点を確かめる習慣をつけておくと、見た目に引きずられずに済みます。
混同しやすいものとの違い
| 表し方 | 見え方 |
|---|---|
| 縦軸900万円から | 棒の長さの比が値の比より大きくなり、差が誇張される |
| 縦軸0から | 棒の長さの比が値の比と一致する |
| 縦軸0から・上限を大きく | 棒がそろって低くなり、差が小さく見える |
| 円グラフ・帯グラフ | 量ではなく、全体に占める構成比を示す |
「棒の長さ」で比べる図だから起点が0でないと比率が狂う、と仕組みで覚えておくと、 数値を置いた問題でもすぐに判断できます。