正解:ウ
各選択肢の解説
ア部品の長さと加工時間の間に、強い正の相関がある。
誤り。2つの数量の関係(相関)を見るのは散布図です。 ヒストグラムは長さという1つの量の分布だけを表すので、他の量との関係は読み取れません。
イ不良の大半が、少数の原因項目に集中している。
誤り。これはパレート図から読み取る内容です。パレート図は原因などの項目を件数の多い順に並べた図で、 ヒストグラムの横軸は項目ではなく長さの区間です。
ウ平均の異なる複数の集団が、1つのデータに混ざっている。
正解。二山型は、それぞれ別の中心を持つ分布が重なったときに現れる形です。 加工した機械や材料のロットなど、条件の違うデータが混ざっていないかを層別して確かめます。
エ工程が時間の経過とともに、管理限界の外へ外れた。
誤り。時間の順に測定値を打ち、管理限界から外れたかを見るのは管理図です。 ヒストグラムは測った順番の情報を持たないため、いつ異常が起きたかは分かりません。
理解を深めるために
ヒストグラムは「ばらつきの形」を見る図
ヒストグラムは、測った値を区間に分け、各区間に入った個数を柱の高さで表した図です。 クラス全員の身長を5cmごとに数えて柱にしたものを思い浮かべると分かりやすく、 真ん中が高く両側に下がっていく山形になるのが普通です。
ところが、男子と女子を混ぜて数えると、山が2つできることがあります。 中心の違う2つの集団が1つの図に重なるからです。本問の二山型も同じ理屈です。
形から何を読むか
- 一山で左右対称:工程が安定してばらついている、普通の状態
- 二山型:平均の異なる集団の混在。機械・作業者・材料ロットなどで分けて(層別して)見直す
- 端が切れたような形:規格外のものを取り除いた後のデータである可能性
ヒストグラムが答えてくれるのは「どの値のあたりに、どれだけ集まっているか」です。 原因の内訳や時間の流れ、他の量との関係は、別の図を使って調べます。
混同しやすいものとの違い
| 図 | 読み取れること |
|---|---|
| ヒストグラム | 1つの量の分布(中心・ばらつき・形) |
| 散布図 | 2つの量の関係(相関) |
| パレート図 | 件数の多い項目と、その累積比率 |
| 管理図 | 時間の順に見た工程の安定・異常 |
横軸が「数値の区間」ならヒストグラム、「原因などの項目」ならパレート図、 「時間の順」なら管理図と、横軸に何が来るかで見分けられます。