問題 32★★☆

法人向けに事務用品を卸すF社では、受注した案件のどれが出荷済みで、どれの請求書が未発行で、 どれが未入金なのかを営業部門と経理部門が別々に表計算ソフトで追っており、請求漏れが起きている。 受注1件ごとにこれらの進み具合を管理する仕組みとして、最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. アSFA。見込み客への訪問や商談の状況を記録し、営業活動を共有する。

    誤り。SFAは、営業担当者の訪問や商談の進み具合を記録し、受注に結び付けるための営業支援システムです。 営業部門が使い「案件」を扱うため混同しますが、主な対象は受注するまでの活動です。 受注した後の出荷・請求・入金を追うのは、その次の段階を受け持つ仕組みです。

  2. イ会計システム。日々の取引を仕訳として記帳し、帳簿や決算書を作成する。

    誤り。会計システムは、売上や入金などの取引を仕訳にして帳簿に記録し、決算書を作る仕組みです。 経理部門が使い入金も扱うため迷いますが、見ているのはお金の記録で、受注1件ごとの出荷や請求の状況ではありません。 多くの場合、販売管理で確定した売上や入金のデータを受け取って記帳します。

  3. ウ購買管理システム。仕入先への発注から、入荷・検収・支払までを管理する。

    誤り。購買管理システムは、自社が仕入先に注文し、届いた品を検収して代金を支払うまでを管理する仕組みです。 「発注・入荷・支払」と段階の並びが似ていますが、お金を払う側の流れです。 F社が困っているのは、顧客から注文を受けて代金を受け取る側の流れです。

  4. エ販売管理システム。受注から出荷、請求、入金までの流れを取引ごとに管理する。

    正解。販売管理システムは、受注1件ごとに「出荷したか」「請求したか」「入金されたか」を同じデータで追います。 部門ごとの表を突き合わせる必要がなくなり、請求漏れや入金の確認漏れを防げます。

理解を深めるために

「注文をもらってから、お金をもらうまで」を1本で追う

注文を受けた、商品を出した、請求書を送った、振込があった。どれも当たり前の手続ですが、 担当部門がばらばらに記録していると「出荷したのに請求していない」案件が抜け落ちます。 受注から入金までを1件ずつ同じデータで追いかけるのが、販売管理システムです。

販売管理システムが受け持つ段階

販売の業務は、おおむね次の順に進みます。

  1. 見積・受注:顧客から注文を受け、内容を登録する
  2. 出荷:在庫を引き当て、倉庫へ出荷を指示する
  3. 請求:出荷した分の請求書を発行する
  4. 入金:振込を確認し、どの請求に対する入金かを突き合わせる(売掛金の管理)

これらを1件の受注にひも付けて管理するので、「どこで止まっているか」が一目で分かります。

前後の段階は別の仕組みが担います。受注する前の商談や訪問はSFA、 確定した売上や入金を帳簿に記録するのは会計システムです。 また、自社が仕入先から買う側の流れは購買管理システムで、向きがちょうど逆になります。

混同しやすいものとの違い

仕組み 受け持つ段階
販売管理システム 受注から出荷・請求・入金まで(売る側)
SFA 受注する前の営業活動(訪問・商談)
会計システム 取引を仕訳して帳簿・決算書にまとめる
購買管理システム 発注から検収・支払まで(買う側)

試験では、業務のどの段階を管理するのかと、お金を受け取る側か払う側かの2点で見分けます。 「受注」「請求」「入金」がそろえば販売管理システムです。

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