正解:イ
各選択肢の解説
アGNSS応用システム。衛星からの信号を受信して、受信機のある場所の位置を求める。
誤り。GNSS応用システムは、GPSなどの衛星の信号から「今どこにいるか」を求める仕組みです。 どちらも位置を扱うため混同しやすいのですが、G市のデータは住所としてすでに位置が分かっており、新たに測位する必要はありません。 位置の分かったデータを地図に重ねて分析するのはGISの役割です。
イGIS。位置の情報を持つ複数のデータを、地図上に層として重ねて表示し分析する。
正解。GISは、住所や座標を手掛かりに、別々に管理されているデータを同じ地図に重ねる仕組みです。 浸水区域・支援が必要な住民の住まい・避難所を重ねれば、手当てが必要な地域が一目で分かり、支援の優先順位を検討できます。
ウJアラート。緊急の情報を国から送り、市町村の防災行政無線などを自動で起動する。
誤り。Jアラート(全国瞬時警報システム)は、津波警報など対処に時間の余裕がない情報を国から送り、 防災行政無線などを自動で起動して住民に伝える仕組みです。防災に使う点が共通しますが、役割は災害時の「伝達」です。 平時に地域の状況を地図で分析する道具ではありません。
エリモートセンシング。人工衛星や航空機から、離れた場所の地表の状態を観測する。
誤り。リモートセンシングは、人工衛星や航空機のセンサで地表などの状態を離れた場所から観測する技術です。 浸水範囲の把握に使われ、その結果がGISに重ねるデータの一つになることはあります。 しかし役割は観測であり、台帳の住所や避難所の位置と組み合わせて分析する仕組みそのものではありません。
理解を深めるために
透明なシートを何枚も重ねた地図
同じ範囲の地図を描いた透明なシートを思い浮かべてください。1枚目には浸水の想定区域、2枚目には支援が必要な人の住まい、 3枚目には避難所。重ねて光にかざすと、「色の付いた区域の中にいて、近くに避難所の印がない家」が浮かび上がります。 これをコンピュータで行うのが**GIS(Geographic Information System:地理情報システム)**です。
GISは何をしているのか
- 住所や緯度・経度など、位置の情報を持つデータを地図と結び付ける
- データの種類ごとに層(レイヤ)として重ね、表示する範囲や項目を切り替える
- 「避難所から一定の距離より遠い範囲」「浸水区域に含まれる住所」のように、位置の関係で絞り込む
表の形では気付きにくい関係が、地図に重ねることで見えるようになる点が強みです。 防災計画のほか、店舗の出店場所の検討、水道管や電柱などの設備管理にも使われます。
混同しやすいものとの違い
| 名称 | 役割 |
|---|---|
| GIS | 位置の分かったデータを地図に重ねて表示・分析する |
| GNSS応用システム | 衛星の信号から、受信機の現在の位置を求める |
| Jアラート | 緊急情報を国から住民へ瞬時に伝える |
| リモートセンシング | 衛星や航空機から地表の状態を観測する |
GNSSやリモートセンシングは、GISに載せるデータを「集める」側に回ることがあります。 問題文で、すでに手元にある複数のデータを「地図に重ねて分析する」ことが目的になっていれば、GISを選びます。