問題 40★★☆

地方公共団体では、住民記録や税などの基幹業務システムを、国が定めた標準仕様に沿ったものへ 切り替える取組が進んでいる。その移行先として、国が調達したクラウドサービスを 府省と地方公共団体が共通して利用できるようにした環境はどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アLGWAN(総合行政ネットワーク)

    誤り。これは地方公共団体どうしを結ぶ、インターネットから切り離された行政専用の閉域ネットワークです。 自治体が共通して使う国規模の仕組みという点で紛れますが、担うのは機関をつなぐ通信回線で、 業務システムを載せて動かす環境ではありません。

  2. イ自治体クラウド

    誤り。これは複数の地方公共団体が情報システムを外部のデータセンターに集約し、共同で利用する取組です。 名前に「クラウド」が入り共同利用という点も同じなので混同しますが、自治体どうしで組むもので、 国が調達して府省も含めて共通で使う環境ではありません。

  3. ウガバメントクラウド

    正解。政府共通のクラウドサービスの利用環境で、府省だけでなく地方公共団体も利用します。 標準仕様に沿って作り替えた基幹業務システムを、ここへ載せて動かすことが想定されています。

  4. エ標準準拠システム

    誤り。これは国が定めた標準仕様に沿って作られた、地方公共団体の基幹業務システムそのものです。 問題文の取組に直接出てくる言葉なので選びたくなりますが、こちらは移行する中身の側で、 そのシステムを載せる先の環境を指す言葉ではありません。

理解を深めるために

行政システムを載せる「共通の土台」

引越しにたとえると分かりやすくなります。家具(業務システム)を新しい規格にそろえて作り直すのが 標準化で、その家具を運び込む先の建物がガバメントクラウドです。 建物を各自治体が別々に建てるのではなく、国が用意したものを皆で使います。

デジタル庁はガバメントクラウドを「政府共通のクラウドサービスの利用環境」と位置づけています。 国がクラウドサービス事業者を選んで契約し、府省や地方公共団体はその環境の上に 自分たちのシステムを構築します。

なぜ地方公共団体も同じ環境を使うのか

  • 住民記録、戸籍、固定資産税、介護保険、児童手当など、政令で定めた20の業務について、 地方公共団体のシステムを標準仕様に沿ったもの(標準準拠システム)にそろえる取組が進められている
  • 法律で、地方公共団体は国が整備したクラウド環境を利用するよう努めることとされている
  • 自治体ごとにサーバを持つよりも、セキュリティ対策や災害への備えを共通の水準で確保しやすく、 費用の削減も期待される

移行は原則として2025年度までを目指して進められ、それが難しいシステムについては、 2026年度以降の移行を国が支援する扱いになっています。

混同しやすいものとの違い

用語 何を指すか
ガバメントクラウド 国が調達し、府省と地方公共団体が共通で使うクラウド環境(載せる先)
標準準拠システム 標準仕様に沿って作った基幹業務システム(載せる中身)
自治体クラウド 複数の自治体が外部のデータセンターでシステムを共同利用する取組
LGWAN(総合行政ネットワーク) 地方公共団体を結ぶ行政専用の閉域ネットワーク(つなぐ回線)

「中身・載せる先・つなぐ回線」のどれを指しているかで切り分けてください。 国が用意し、府省と自治体が共通で使う「載せる先」ならガバメントクラウドです。

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