問題 7★☆☆

監査を「何を対象に確かめるか」で分類したとき、売上や費用などの取引が正しく記録され、 決算で作る財務諸表が会社の財政状態や経営成績を適正に表しているかを確かめる監査はどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア業務監査。販売や購買などの業務が、規程や経営方針に沿って行われているかを確かめる。

    誤り。業務監査の対象は、仕事の進め方そのものです。売上や費用も業務から生まれるので 近く感じますが、手順どおりに仕事をしているかを見るのが業務監査、 その結果として記録された数字が正しいかを見るのが会計監査、と区別します。

  2. イ法定監査。会社法などの法令によって、実施することが義務付けられている監査。

    誤り。法定監査は「法令で義務付けられているか」で分けた呼び方で、何を確かめるかの分類ではありません。 大企業の会計監査は法定監査として行われることが多いため同じものと思いがちですが、 軸が違います。法令の義務がなく自主的に受ける会計監査もあります。

  3. ウシステム監査。情報システムが目的に合い、有効かつ安全に運用されているかを確かめる。

    誤り。システム監査の対象は情報システムです。会計データは会計システムで処理されるため 結び付けやすいですが、システム監査が見るのはシステムの作りや運用の良し悪しで、 決算書の数字が正しいかという判断は会計監査の役割です。

  4. エ会計監査。会計記録や財務諸表が、適正に作成されているかを確かめる。

    正解。会計監査は、取引の記録から決算書までの「お金の数字」が適正かを確かめる監査です。 設問の「財務諸表が財政状態や経営成績を適正に表しているか」がそのまま当てはまります。

理解を深めるために

会計監査は「数字が正しいか」を見る監査

家計簿にたとえると分かりやすくなります。レシートどおりに記入されているか、 月末の残高が財布と通帳の中身に合っているかを、家族以外の人に確かめてもらう。 これが会計監査の考え方です。会社の場合、確かめる先は取引の記録と、 それをまとめた財務諸表(貸借対照表や損益計算書など)になります。

監査の名前には2種類の付け方がある

監査の呼び方は、一つの軸だけで決まっているわけではありません。

  • 何を対象に確かめるかで分ける:会計監査、業務監査、システム監査、情報セキュリティ監査
  • 法令で義務付けられているかで分ける:法定監査、任意監査
  • 誰が行うかで分ける:内部監査、外部監査

同じ監査にも、軸ごとに別の名前が付きます。たとえば上場企業が監査法人から受ける会計監査は、 対象で見れば「会計監査」、義務で見れば「法定監査」、実施者で見れば「外部監査」です。 設問が「何を対象に」と軸を指定しているので、対象の名前を選びます。

混同しやすいものとの違い

監査 分類の軸 中身
会計監査 対象 会計記録や財務諸表が適正か
業務監査 対象 業務が規程や経営方針に沿って行われているか
システム監査 対象 情報システムが目的に合い、有効で安全か
法定監査 義務の有無 法令で実施が義務付けられている監査

試験では「財務諸表」「決算」「会計記録」が出てきたら会計監査と判断します。 選択肢に軸の違う名前が混ざっていないかにも注意しましょう。

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