正解:ア
各選択肢の解説
ア業務監査。業務が規程や経営方針に沿い、有効かつ効率的に行われているかを確かめる。
正解。業務監査は、会計以外の業務活動が決められたルールどおりに、無駄なく行われているかを確かめます。 見積りや承認の手続が守られているか、手続に無駄がないかは、まさに業務の進め方の点検です。
イ会計監査。取引が正しく記録され、財務諸表が適正に作成されているかを確かめる。
誤り。会計監査が見るのは、記録された金額や決算書の数字が正しいかです。 発注は金額を伴うので会計と結び付けがちですが、設問の関心は数字の正しさではなく、 見積りや承認という手続が守られているかにあります。
ウ内部監査。組織の中に置かれた監査部門が、自社の業務などを対象に行う監査。
誤り。内部監査は「誰が行うか」で分けた呼び方で、確かめる対象の分類ではありません。 内部監査部門が業務監査を担うことが多いため同じものと思われがちですが、 内部監査部門が会計やシステムを監査することもあり、軸が違います。
エシステム監査。発注などに使う情報システムが、目的に合い有効かつ安全かを確かめる。
誤り。システム監査の対象は情報システムそのものです。発注を購買システムで行っていても、 設問が確かめたいのは担当者が規程どおりに手続を踏んでいるかです。 システムの作りや運用を評価する場面ではありません。
理解を深めるために
業務監査は「仕事の進め方」を見る監査
飲食店にたとえると、会計監査が「売上の帳簿が合っているか」を見るのに対して、 業務監査は「仕入れのときに決まった業者から見積りを取っているか」 「食材の廃棄が決まった手順で行われているか」を見る監査です。 数字の正しさではなく、仕事がルールどおりに、無駄なく回っているかに目を向けます。
何を確かめるのか
業務監査で確かめるのは、主に次のような点です。
- 業務が社内規程や経営方針に沿って行われているか(準拠性)
- 業務が目的を達成できているか、無駄がないか(有効性・効率性)
- 問題があれば、どう改善すべきか
会社法上の監査役の職務も、会計監査と業務監査の両方に及びます。 取締役の職務執行が法令や定款に沿っているかを見るのは、業務監査の側にあたります。
混同しやすいものとの違い
| 監査 | 分類の軸 | 中身 |
|---|---|---|
| 業務監査 | 対象 | 業務が規程や方針に沿い、有効・効率的か |
| 会計監査 | 対象 | 取引の記録や財務諸表が適正か |
| システム監査 | 対象 | 情報システムが目的に合い、有効で安全か |
| 内部監査 | 実施者 | 組織内の監査部門が行う監査 |
設問に「手続」「承認」「規程が守られているか」が出てきたら業務監査、 「金額」「決算書が適正か」なら会計監査と判断します。 内部監査のように、分類の軸が違う名前が紛れていないかにも注意しましょう。