正解:エ
各選択肢の解説
ア拡張現実(AR)
誤り。ARは現実の風景や映像に文字や図を重ねて表示する技術です。 現実が見えたままの点は同じなので混同されますが、重ねた物を机の上に固定し、 回り込んで裏側を見たり手で動かしたりする空間的な融合までは前提にしていません。
イ仮想現実(VR)
誤り。VRは視界をすべてCGで覆い、別の空間にいる感覚を作る技術です。 立体モデルを歩き回って見る体験はVRでもできますが、この場面では 実際の会議室と机が見えており、現実を置き換えてはいません。
ウデジタルツイン
誤り。実在する設備や都市の状態をセンサーで集め、仮想空間に双子のように 再現して分析や予測に使う考え方です。立体モデルを扱う点は似ていますが、 表示の技術ではなく、まだ無い試作品を現実の机に置く仕組みでもありません。
エ複合現実(MR)
正解。MRは現実の空間の形を読み取り、仮想の物体を現実の特定の場所に固定して、 現実の物と同じように回り込んだり手で操作したりできるようにする技術です。 現実と仮想が互いに影響し合う点がARとの違いです。
理解を深めるために
MRは仮想の物を「その場に置く」技術
**複合現実(MR)**は、ゴーグルのセンサーで部屋の床・壁・机の形を読み取り、 仮想の物体を現実の特定の場所に据え付ける技術です。 据え付けた物体は、自分が歩いても机の上に留まって見え、 回り込めば裏側が、近づけば大きく見えます。手の動きで向きや位置も変えられます。
まるで試作品が本当に机の上にあるかのように扱えるので、 実物を作る前に大きさや形を複数人で確かめる設計レビューに使われます。
ARとMRの境目
- AR:現実の風景に情報を「重ねる」。カメラに映った物に型番を表示するなど
- MR:現実の空間を理解したうえで、仮想の物を「置く」「触る」
- 見分ける手掛かりは、仮想の物が現実の場所に固定され、回り込みや手での操作ができるか
なお、ARとMRの境界は製品や業界によって呼び方が揺れることがあります。 試験では「現実空間を認識」「仮想物体を操作」「現実と仮想が相互に影響」といった 記述があればMRと判断するのが基本です。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 中身 | 現実の風景 |
|---|---|---|
| 複合現実(MR) | 現実の空間に仮想の物を固定し、回り込みや手での操作ができる | 見える |
| 拡張現実(AR) | 現実の風景に文字や図を重ねて補う | 見える |
| 仮想現実(VR) | 視界をCGで覆い、別の空間に置き換える | 見えない |
| デジタルツイン | 実在する物の状態を仮想空間に再現して分析する | (表示技術ではない) |
問題文で現実の机や部屋が見えていればVRではありません。 そのうえで、仮想の物が「その場所に留まる」「手で動かせる」ならMRです。