問題 38★★☆

プロジェクトの資料一式をZIP形式で圧縮し、取引先にファイル共有サービスで渡した。 ZIP形式による圧縮の性質として、最も適切なものはどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. ア圧縮の度合いを強く設定するほど、展開後の内容が粗くなる。

    誤り。これは非可逆圧縮の性質です。JPEGなどは品質を下げるほど小さくなりますが、 ZIPは可逆圧縮なので、圧縮の度合いを強めても時間がかかるだけで、 展開後の内容が粗くなることはありません。

  2. イ展開すると、圧縮前とまったく同じデータに戻すことができる。

    正解。ZIPは可逆圧縮です。データを捨てずに表し方を工夫して縮めるので、 展開すれば1ビットも違わない元のデータに戻ります。

  3. ウJPEG画像を圧縮すると、データ量がさらに大きく減らせる。

    誤り。JPEGはすでに圧縮されたデータなので、ZIPにかけても縮む余地がほとんど ありません。「圧縮を重ねればさらに縮む」という誤解が起きやすいですが、 縮みやすいのは文書のように同じパターンが繰り返されるデータです。

  4. エ圧縮すれば、パスワードを設定しなくても中身が暗号化される。

    誤り。圧縮はデータ量を減らす処理で、第三者から中身を隠す処理ではありません。 ZIPファイルは展開ソフトがあれば誰でも開けます。中身を守るには、 パスワード設定などの暗号化を別に行う必要があります。

理解を深めるために

布団圧縮袋のようなもの

ZIPは、ファイルやフォルダをまとめて小さくする代表的な形式で、 圧縮の方式は可逆圧縮です。布団圧縮袋のように、空気(無駄な表し方)を抜いて 小さくしますが、布団そのものは1枚も捨てていません。袋を開ければ元どおりです。

たとえば「ああああああ」という並びを「あ×6」と書き換えれば、 情報を失わずに短くできます。ZIPはこの種の工夫で縮めているので、 展開すれば圧縮前とまったく同じデータに戻ります。 プログラムや表計算のファイルのように、1文字でも変わると困るデータに使えるのはこのためです。

非可逆圧縮との違い

JPEGやMP3などの非可逆圧縮は、人が気づきにくい細部を捨てて大きく縮めます。 品質の設定を下げるほど小さくなりますが、捨てた情報は戻りません。 ZIPで圧縮の強さを上げても、変わるのは処理時間と縮み具合だけで、内容は損なわれません。

混同しやすい性質との違い

性質 当てはまるもの
展開すれば完全に元に戻る 可逆圧縮(ZIPなど)
設定次第で内容が粗くなる 非可逆圧縮(JPEG、MP3など)
圧縮済みデータはほとんど縮まない どの方式でも同じ(縮む余地が残っていない)
第三者から中身を隠す 暗号化(圧縮とは別の処理)

ZIPは「小さくまとめる」ための形式で、「元どおりに戻る」のが前提だと覚えておきましょう。

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