正解:イ
各選択肢の解説
ア圧縮の度合いを強く設定するほど、展開後の内容が粗くなる。
誤り。これは非可逆圧縮の性質です。JPEGなどは品質を下げるほど小さくなりますが、 ZIPは可逆圧縮なので、圧縮の度合いを強めても時間がかかるだけで、 展開後の内容が粗くなることはありません。
イ展開すると、圧縮前とまったく同じデータに戻すことができる。
正解。ZIPは可逆圧縮です。データを捨てずに表し方を工夫して縮めるので、 展開すれば1ビットも違わない元のデータに戻ります。
ウJPEG画像を圧縮すると、データ量がさらに大きく減らせる。
誤り。JPEGはすでに圧縮されたデータなので、ZIPにかけても縮む余地がほとんど ありません。「圧縮を重ねればさらに縮む」という誤解が起きやすいですが、 縮みやすいのは文書のように同じパターンが繰り返されるデータです。
エ圧縮すれば、パスワードを設定しなくても中身が暗号化される。
誤り。圧縮はデータ量を減らす処理で、第三者から中身を隠す処理ではありません。 ZIPファイルは展開ソフトがあれば誰でも開けます。中身を守るには、 パスワード設定などの暗号化を別に行う必要があります。
理解を深めるために
布団圧縮袋のようなもの
ZIPは、ファイルやフォルダをまとめて小さくする代表的な形式で、 圧縮の方式は可逆圧縮です。布団圧縮袋のように、空気(無駄な表し方)を抜いて 小さくしますが、布団そのものは1枚も捨てていません。袋を開ければ元どおりです。
たとえば「ああああああ」という並びを「あ×6」と書き換えれば、 情報を失わずに短くできます。ZIPはこの種の工夫で縮めているので、 展開すれば圧縮前とまったく同じデータに戻ります。 プログラムや表計算のファイルのように、1文字でも変わると困るデータに使えるのはこのためです。
非可逆圧縮との違い
JPEGやMP3などの非可逆圧縮は、人が気づきにくい細部を捨てて大きく縮めます。 品質の設定を下げるほど小さくなりますが、捨てた情報は戻りません。 ZIPで圧縮の強さを上げても、変わるのは処理時間と縮み具合だけで、内容は損なわれません。
混同しやすい性質との違い
| 性質 | 当てはまるもの |
|---|---|
| 展開すれば完全に元に戻る | 可逆圧縮(ZIPなど) |
| 設定次第で内容が粗くなる | 非可逆圧縮(JPEG、MP3など) |
| 圧縮済みデータはほとんど縮まない | どの方式でも同じ(縮む余地が残っていない) |
| 第三者から中身を隠す | 暗号化(圧縮とは別の処理) |
ZIPは「小さくまとめる」ための形式で、「元どおりに戻る」のが前提だと覚えておきましょう。