正解:イ
各選択肢の解説
ア10店舗で同時に開始し、初日から電話と紙の台帳による受付を取りやめる。
誤り。うまくいかなかったときに戻す先がなく、失敗を許容できる範囲を 超えています。不具合が出れば10店舗すべての予約が同時に止まり、 客にも迷惑がかかります。一度に全部を切り替える進め方は反復になりません。
イ1店舗で1か月試し、電話も残したまま客と店員の声を聞いて直してから広げる。
正解。行動例「新しい取組や改善を、失敗を許容できる範囲の小さいサイクルで 行い、顧客・ユーザーのフィードバックを得て反復的に改善している」に 当たります。範囲を1店舗に限り、従来の手段を残して戻せる形にしています。
ウ過去1年分の予約記録を全店分集めて分析し、結論が出てから開始時期を決める。
誤り。分析は役に立ちますが、過去の記録から分かるのは電話予約の傾向までで、 Web予約が使われるかどうかは出てきません。着手が先送りになる間、 実際に使ってもらって分かることは一つも得られません。
エ同業他社で評判の良い予約の仕組みを選び、10店舗すべてにそのまま導入する。
誤り。他社で評判が良いことは、自社の客と店員に合う保証にはなりません。 試す段階を置かずに全店へ広げているため、合わなかったときの影響も 全店に及びます。参考にするとしても、まず小さく確かめる段階が要ります。
理解を深めるために
「小さく」とは、戻せるということ
反復的なアプローチの行動例にある「失敗を許容できる範囲」は、 規模が小さいという意味だけではありません。 うまくいかなかったときに元に戻せる形になっているかが要点です。
1店舗に限れば、影響を受ける客はその店の客だけです。 電話と紙の台帳を残しておけば、Web予約が動かなくても予約は受けられます。 この2つがあるから、思い切って試せます。
全店同時が危ないのはなぜか
- 不具合が出たときに逃げ道がない(従来の手段を止めている)
- 影響が10店舗に同時に及ぶ
- 直したい点が大量に出ても、どこから手を付けるか決められない
新しい予約の受け方が客と店員にどう受け止められるかは、 事前の検討や他社事例では分かりません。使ってもらって初めて分かるため、 まず戻せる範囲で試し、声を聞いて直してから広げます。
4つの進め方の比較
| 進め方 | 範囲 | 戻せるか |
|---|---|---|
| 1店舗・1か月、電話も残す | 限定 | 戻せる |
| 全店同時・台帳を廃止 | 全店 | 戻せない |
| 分析してから開始時期を決める | 未着手 | 試していない |
| 他社の仕組みを全店に導入 | 全店 | 戻しにくい |
試験では、「試した結果が悪かったときにどうなるか」を想像すると選び分けられます。