問題 13★★☆

個別指導の学習塾が、これまで教室だけで行ってきた授業に、オンラインでの指導を 新たに加えることにした。反復的なアプローチの考え方に沿った始め方として、 最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア1教科の少人数で始め、授業ごとに生徒の感想を聞いて翌週の進め方を直していく。

    正解。行動例「新しい取組や改善を、失敗を許容できる範囲の小さいサイクルで行い、 顧客・ユーザーのフィードバックを得て反復的に改善している」に当たります。 小さく始める、利用者の声を聞く、すぐ直す、の3つがそろっています。

  2. イ1教科の少人数で始め、学期の終わりまでは内容を変えずに続けてから結果を評価する。

    誤り。範囲を小さくした点は合っていますが、学期末まで直さないため、周回が 一度しか回りません。途中で分かった問題も放置されます。小さく始めることと、 短い間隔で直し続けることは、両方そろって初めて反復になります。

  3. ウ講師どうしで議論を重ね、起こりうる問題への対策を固めてから全教科で一斉に始める。

    誤り。事前の準備を厚くして一度に始める進め方です。想定が外れたときの影響が 全教科に及び、利用者の反応を見て直す機会も後回しになります。起こる問題を 机上で出し切れない新しい取組ほど、小さく試して確かめます。

  4. エ1教科の少人数で試し、担当講師の手応えが良ければ、そのまま全教科に広げる。

    誤り。小さく試してはいますが、広げるかどうかを講師自身の手応えで決めています。 行動例が求めるのは、顧客・ユーザー、ここでは生徒からのフィードバックです。 提供する側の感覚だけでは、受ける側にとっての課題は見えません。

理解を深めるために

3つの条件がそろって初めて「反復」になる

反復的なアプローチの行動例には、次の3つの要素が含まれています。

  1. 失敗を許容できる範囲で小さく始める
  2. 顧客・ユーザーからフィードバックを得る
  3. それを受けて短い間隔で直し続ける

どれか1つが欠けると、見た目は似ていても反復的なアプローチにはなりません。 この問題の誤答は、それぞれがどれか1つを欠いた形になっています。

なぜ3つとも必要なのか

  • 小さくなければ、外れたときの損失が大きく、気軽に試せない
  • 利用者の声を聞かなければ、何を直せばよいかは提供側の推測になる
  • 間隔が長ければ、直す回数が減り、学びが次に生きるまで時間がかかる

オンライン指導は、教室での授業と勝手が違い、何がうまくいかないかを事前に すべて見通すことはできません。だからこそ、試しながら確かめる進め方が合います。

始め方による違い

始め方 欠けている要素
少人数で始め、毎回感想を聞いて翌週直す なし
少人数で始め、学期末まで変えない 短い間隔で直すこと
対策を固めてから全教科で一斉に始める 小さく始めること
講師の手応えで全教科に広げる 利用者からのフィードバック

試験では、「小さく」「利用者の声」「繰り返し直す」の3つがすべて入っているかを確かめると、 紛らわしい選択肢を切り分けられます。

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