問題 28★★★

C社は許可リスト方式のURLフィルタリングで、閲覧先を取引先の正規サイトに限っている。 ある取引先のサイトが改ざんされ、閲覧者にマルウェアを送り込む仕掛けが埋め込まれた。 この状況の説明として、最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アURLフィルタリングがページの改ざんを検知し、その閲覧を自動で止める。

    誤り。URLフィルタリングは接続先のアドレスで可否を決める仕組みで、ページの中身が 改ざんされたかどうかは調べません。宛先を見る仕組みか中身を見る仕組みかを 取り違えると、この選択肢を選んでしまいます。

  2. イ拒否リスト方式に切り替えておけば、この閲覧は止められた。

    誤り。拒否リストに載るのは危険と判明しているサイトです。改ざんされた直後の 取引先の正規サイトは載っていないので、やはり閲覧は止まりません。 どちらの方式でも、宛先が正規のアドレスである限り結果は同じです。

  3. ウ宛先は許可済みのアドレスなので閲覧は止まらず、別の対策が必要になる。

    正解。改ざんされても、サイトのアドレスは正規のままです。宛先で判断する URLフィルタリングでは防げないため、マルウェア対策ソフトや修正プログラムの適用で補います。

  4. エ通信がHTTPSで暗号化されていれば、改ざんされたページは届かない。

    誤り。HTTPSが守るのは通信経路の途中での盗聴や改ざんです。サーバ上のページ自体が 書き換えられた場合は、改ざん後のページがそのまま暗号化されて届きます。 経路の保護とサーバ側の保護は別のものです。

理解を深めるために

住所が正しくても、家の中までは確かめない

URLフィルタリングは、宅配業者が「この住所には配達してよい」という一覧を持っているようなものです。 住所が一覧にあれば届けに行きますが、その家の中で何が起きているかまでは確かめません。 取引先の正規サイトが乗っ取られて中身が書き換えられても、住所(URL)は変わらないので、 URLフィルタリングはそのまま通してしまいます。

なぜ防げないのか、何で補うのか

  • URLフィルタリングの判断材料は接続先のアドレスだけ。ページの中身は見ない
  • 正規サイトの改ざんは、信頼されたアドレスを悪用する攻撃なので、宛先による制御をすり抜ける
  • 補う対策は、端末側のマルウェア対策ソフト(取り込んだものの中身を調べる)や、 ブラウザやOSの修正プログラムの適用(仕掛けが悪用する脆弱性を塞ぐ)

URLフィルタリングは有効な対策ですが、一つで全部を防ぐ対策ではありません。 性質の違う対策を重ねる考え方(多層防御)が前提になります。

選択肢の整理

考え方 実際
宛先で判断するURLフィルタリング 正規のアドレスのままなので止まらない
改ざんを検知して止める 中身は調べないのでできない
拒否リスト方式なら止まる 改ざん直後の正規サイトは載っていない
HTTPSなら届かない 守るのは経路。書き換え後のページが届く

試験では「正規のサイトが改ざんされた」という条件が出たら、宛先で制御する仕組みの 限界を問われていると考えます。

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