問題 31★☆☆

自社が公開しているWebサイトについて、専門の事業者に脆弱性検査を依頼した。 この検査の目的として、最も適切なものはどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. ア仕様書どおりに各機能が動作するかを、画面ごとに確かめる。

    誤り。これは機能テストの目的です。どちらも「検査・テスト」と呼ばれるため 混同しがちですが、機能テストは正しく動くかを、脆弱性検査は悪用されないかを 見ます。仕様どおりに動くシステムにも弱点は残り得ます。

  2. イ攻撃に悪用され得る弱点が残っていないかを、攻撃者の視点で調べる。

    正解。脆弱性検査は、設定の不備やプログラムの欠陥など、攻撃の入口になる 弱点を攻撃される前に見つけ出すための検査です。見つかった弱点は、その後の 修正で塞ぎます。

  3. ウ外部からの不審な通信を常時監視し、侵入の兆候を管理者に知らせる。

    誤り。これはIDS(侵入検知システム)の役割です。どちらも攻撃に備える 対策ですが、IDSは運用中の通信をずっと見張り続けるもので、脆弱性検査は ある時点でシステムの弱点を洗い出すものです。

  4. エ開発元が公開した修正プログラムを、各サーバに漏れなく適用する。

    誤り。これはセキュリティパッチの適用で、脆弱性管理のうち弱点を「塞ぐ」 作業です。脆弱性検査は弱点を「見つける」作業で、検査の結果を受けて 修正や適用を行う、という前後の関係にあります。

理解を深めるために

泥棒より先に、自分で戸締まりを試す

家の防犯診断では、専門家が実際に窓やドアを外から確かめ、「この窓の鍵は外から 開けられる」といった弱点を指摘します。脆弱性検査はこれをシステムに対して行う ものです。攻撃者に見つけられる前に、自分たちで弱点を見つけておくことが目的です。

何を調べるのか

  • ソフトウェアの既知の脆弱性が、修正されないまま残っていないか
  • 不要なサービスやポートが開いたままになっていないか
  • Webアプリケーションに、不正な入力で情報を抜き出せるような欠陥がないか

実際に攻撃者と同じ手法で侵入を試みる「ペネトレーションテスト」も、脆弱性検査の 一つの形です。システムの公開前だけでなく、改修後や定期的にも行います。 見つかった弱点は、修正プログラムの適用や設定の変更で塞ぎます。

混同しやすいものとの違い

用語 何をするか
脆弱性検査 攻撃に悪用され得る弱点を、ある時点で洗い出す
機能テスト 仕様どおりに動作するかを確かめる
IDS(侵入検知システム) 運用中の通信を常時監視し、侵入の兆候を知らせる
セキュリティパッチの適用 公開された修正を当て、既知の弱点を塞ぐ

試験では「弱点を見つける」のか「塞ぐ」のか「見張る」のかで切り分けます。

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