正解:ウ
各選択肢の解説
ア修正プログラムがない以上は打つ手がないので、提供まで通常どおり使う。
誤り。修正プログラムが出る前の期間こそ、ゼロデイ攻撃に狙われやすい 危険な期間です。「対策=修正プログラム」と考えると手を止めがちですが、 回避策で被害の可能性を下げることができます。
イマルウェア対策ソフトの定義ファイルを更新し、脆弱性への対応を完了とする。
誤り。定義ファイルの更新で見つけられるのは既知のマルウェアで、ソフトウェアの 弱点そのものは塞がりません。どちらも攻撃への備えなので混同しがちですが、 弱点を塞ぐのは修正プログラムや回避策です。
ウ示された回避策を実施し、修正プログラムが出たら速やかに適用する。
正解。修正プログラムが出るまでは、開発元や公的機関が示す回避策で弱点を 突かれにくくします。そのうえで情報を追い続け、提供されたらすぐに 適用するのが、修正前の脆弱性への基本の対応です。
エソフトウェアを最新版で入れ直し、脆弱性が解消されたものとして扱う。
誤り。修正プログラムが未提供なので、いま手に入る最新版にも同じ弱点が 残っています。「最新にすれば安全」は修正が出た後に成り立つ話で、 入れ直しても状況は変わりません。
理解を深めるために
修理が来るまで、壊れた窓に板を打つ
窓の鍵が壊れていると分かったのに、交換部品が届くのは来週だとします。 その間、窓を開けっ放しにする人はいません。板を打ち付けたり、その部屋を使わない ようにしたりして、部品が届いたらすぐ交換します。脆弱性対策も同じで、 修正プログラムが出るまでの間は回避策でしのぎます。
なぜ修正前の期間が危ないのか
脆弱性が公表されると、攻撃者もその情報を知ります。修正プログラムが提供される前に その弱点を突く攻撃をゼロデイ攻撃といい、「修正がまだない」ことが攻撃者に とっての好機になります。だからこそ、次の2つを並行して進めます。
- 回避策を実施する:該当機能を無効にする、外部からの接続を制限するなど、 開発元や公的機関が示す方法で弱点を突かれにくくする
- 情報を追い続ける:開発元の告知や、JPCERT/CCとIPAが共同で運営する 脆弱性情報ポータルサイト「JVN」などを確認し、修正プログラムが出たらすぐ適用する
混同しやすいものとの違い
| 対応 | 弱点への効果 |
|---|---|
| 回避策の実施+修正後の速やかな適用 | 修正前は突かれにくくし、修正後に塞ぐ |
| 通常どおり使い続ける | 弱点がそのまま残り、ゼロデイ攻撃にさらされる |
| マルウェア対策ソフトの定義ファイル更新 | 既知のマルウェアを検知するが、弱点は塞がらない |
| 最新版での入れ直し | 修正前の最新版にも同じ弱点が残る |
試験では「修正プログラムが未提供」という条件があれば、回避策と情報収集の 組み合わせを選びます。