問題 34★★☆

工場の作業手順を疑似体験する訓練システムで、受講者が頭部に装着して使う ヘッドマウントディスプレイを採用した。この装置の特徴として最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア画素そのものが電圧で発光するため、光源がなくても表示でき薄型にしやすい。

    誤り。これは有機ELディスプレイの特徴で、表示素子の光らせ方による分類です。 ヘッドマウントディスプレイの中の小型パネルにも有機ELや液晶が使われており、 装着して使う形態かどうかとは分類の軸が異なります。

  2. イ映像を拡大して離れた面に投影でき、大勢が同じ画面を見ながら説明を受けられる。

    誤り。これはプロジェクターの特徴です。1つの映像を多人数で共有する用途に 向きますが、視界を覆うことはできません。ヘッドマウントディスプレイは逆に、 装着した本人だけが映像の中に入る使い方になります。

  3. ウ表示した面に触れた位置を検出し、画面を見ながらそのまま指で操作を入力できる。

    誤り。これはタッチデバイス(タッチパネル)の機能で、入力の仕組みの話です。 表示装置に重ねて使われるもので、スマートフォンや券売機でおなじみですが、 映像をどこに映すかという装着形態とは別の観点です。

  4. エ両目の前に画面が固定され、頭の動きに合わせて表示が変わるので視界を覆える。

    正解。頭部に装着するため画面と目の位置関係が常に一定で、頭を向けた方向の 映像を映せます。周囲の景色が視界から外れることと合わせて、その場にいるような 感覚(没入感)が得られるので、危険を伴う作業の訓練などに使われます。

理解を深めるために

「画面を見る」から「画面の中に入る」へ

据置きのディスプレイは、離れた位置にある画面を目で見る装置です。 ヘッドマウントディスプレイ(HMD)は頭にかぶるので、画面のほうが目について回ります。

  • 画面と目の距離・角度が常に一定に保たれる
  • 頭を左に向ければ左側の映像が出る、というように向きと表示を連動できる
  • 周囲の景色が視界に入らないため、映像の中にいる感覚が強くなる

VRのゴーグルが代表例で、体験型の訓練やゲーム、遠隔からの作業支援に使われます。

分類の軸が違うものに注意

ヘッドマウントディスプレイは「どう装着して使うか」という形態による呼び名です。 中に入っている表示素子が液晶か有機ELかは、また別の分類になります。 「有機ELのヘッドマウントディスプレイ」は矛盾しません。

装置 分類の軸
ヘッドマウントディスプレイ 頭に装着する形態の表示装置
有機ELディスプレイ 画素が自ら発光する表示素子
プロジェクター 離れた面に投影して共有する表示装置
タッチデバイス 触れた位置を検出する入力の仕組み

試験では「装着」「視界を覆う」「没入感」が出たらヘッドマウントディスプレイです。 表示素子の仕組みを問う設問と混ざらないよう、軸を意識して読み分けましょう。

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