正解:ア
各選択肢の解説
アAIの活用を前提に、業務の進め方や組織の役割、事業の形まで作り変える取組み。
正解。AIを後から道具として足すのではなく、AIがある前提で仕事の流れや 人の役割、事業のあり方を組み直すのがAXです。変わる対象が 作業の一部ではなく、業務・組織・事業である点がポイントです。
イ業務の手順や担当者の役割はそのままに、一部の作業だけをAIに代行させる取組み。
誤り。これはAIツールを既存業務に部分的に導入した段階の説明です。 AIを使っている点でAXと混同しやすいのですが、仕事の流れも役割も 従来のままです。組み直しまで及んでいるかどうかで区別します。
ウ他社を上回る性能のAIモデルを自ら研究開発し、その技術力を競い合う取組み。
誤り。これはAIを作る側、つまりAIの研究開発の説明です。先端的な響きが AXと重なりますが、AXはAIを使う側の企業が自社をどう変えるかの話で、 自前でモデルを開発するかどうかは問いません。
エ社員がAIを使いこなせるよう、研修を通じて必要な知識や技能を学ばせる取組み。
誤り。これはAI人材の育成(リスキリング)の説明です。AXを進める土台には なりますが、学んだだけでは業務や事業の形は変わりません。 人の能力を高める取組みか、組織や事業を作り変える取組みかが違います。
理解を深めるために
AIを「足す」のではなく、AIを「前提に組み直す」
新しい調理家電を買っても、献立と段取りが昔のままなら台所仕事はあまり変わりません。 家電がある前提で献立や買い物の仕方まで見直して、はじめて暮らしが変わります。 AXも同じで、AIがある前提で業務・組織・事業を組み直す取組みを指します。
なぜ「導入」だけでは足りないのか
AIトランスフォーメーション(AX)は、デジタルトランスフォーメーション(DX)と同じく 「トランスフォーメーション(変革)」を名に持つ言葉です。民間で使われ始めた言葉で、 政府の文書でもAIを基軸とした組織や経営の改革という意味で使われるようになっています。 厳密な定義はまだ固まっていませんが、共通しているのは次の考え方です。
- 既存の業務の一部をAIに任せるだけでは、仕事の流れも成果の出方もあまり変わらない
- AIが担う部分と人が担う部分を決め直し、業務の流れや役割分担を組み直す
- その結果として、提供するサービスや事業のあり方まで変えていく
人材育成や社内ルールの整備はAXに欠かせない準備ですが、それ自体が変革ではありません。
混同しやすいものとの違い
| 取組み | 中身 |
|---|---|
| AX | AIを前提に業務・組織・事業を作り変える |
| AIの部分的な導入 | 既存業務の一部の作業をAIに代行させる |
| AIの研究開発 | AIモデルそのものを作り、性能を高める |
| リスキリング | 社員が新しい知識や技能を身に付ける |
試験では、AIを使っているかどうかではなく、 業務の流れや組織、事業の形まで変わっているかで見分けます。