正解:ア
各選択肢の解説
ア事実を確認したうえで、公式サイトなど自社の公式な経路で事実でないと示し、掲載先に削除を申し出る。
正解。報道を装った記事は「報道されているなら本当だろう」と信じられやすいので、 自社が一次情報の発信元として公式に否定し、元の記事を消してもらうのが基本です。
イ否定すると記事がかえって注目されるので、何も発信せずに話題が収まるのを待つ。
誤り。小さなうわさなら静観が選ばれることもありますが、この場面では取引先から 問合せが相次いでおり、すでに業務に影響が出ています。公式の否定が無いと、 取引先は記事の側を手がかりに判断するしかなくなります。
ウ担当者が手分けして、記事を拡散している投稿の一つ一つに反論のコメントを付けて回る。
誤り。熱意のある対応に見えますが、拡散の速さに個別の反論は追いつかず、 言い方がばらつけば新たな火種にもなります。反論を一つの公式な発表にまとめ、 疑問を持った人がそこを確かめられる状態を作るほうが効きます。
エ記事を最初に作った者を特定できるまでは、社外への説明を控えて調査に専念する。
誤り。作成者の特定は法的措置を考えるときには役立ちますが、事実でないことを 示すのに作成者が誰かは要りません。特定を待つ間にも記事は広がり続けるので、 調査と公式の否定は並行して進めます。
理解を深めるために
偽物の「報道」には、本物の発信元が答える
フェイクニュースは、内容が事実でないだけでなく、報道記事の体裁を装っているのが特徴です。 見出し・記者名・配信元らしき表示があると、読んだ人は「報道機関が確かめたのだろう」と受け取り、 自分で確かめずに広げてしまいます。
これに対抗できるのは、話題になっている当の会社の公式な発表です。製品の事故や回収の有無を 確実に知っているのは自社だけで、取引先や利用者が真偽を確かめに行く先(一次情報)も自社です。
なぜ公式の否定と削除の申出なのか
- 公式な経路で否定する: 公式サイトやプレスリリースに「そのような事故・回収の事実は無い」と 載せれば、問合せへの回答も、第三者が真偽を確かめる作業(ファクトチェック)も、そこを根拠にできる
- 事実を確認してから出す: 否定した後で本当に事故報告が見つかれば、信頼をさらに失う。 品質保証部門などで事故の報告が無いことを確かめてから発表する
- 掲載先に削除を申し出る: 元の記事が残る限り、新しい読み手が生まれ続ける。 記事が載っているサイトやSNSの運営者に申し出る
静観・個別の反論・作成者の特定待ちは、どれも「公式な答えが無い時間」を長くしてしまいます。
混同しやすいものとの違い
| 対応 | この場面での評価 |
|---|---|
| 公式な経路で否定し、削除を申し出る | 確かめる先を作り、元の記事を減らす |
| 何も発信せずに待つ | 問合せが来ている段階では、取引先の判断材料が記事だけになる |
| 投稿に個別に反論する | 拡散に追いつかず、言い方のばらつきが新たな火種になる |
| 作成者の特定まで説明を控える | 否定に作成者の特定は要らない。並行して進める |
試験では、フェイクニュースへの対応を問われたら「真偽を確かめられる一次情報を、 当事者が公式に出しているか」で選択肢を見分けます。