問題 13★★★

部員Aは、SNSで見た「あるクラウドサービスで不正ログインが多発。利用者は今日中にパスワードの変更を」 という投稿を、部のチャットと取引先2社へのメールで転送した。その後、事業者の公式サイトに そのような発表はなく、投稿は事実でないと分かった。Aの対応として最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア転送した相手すべてに、同じ経路で誤りだったことと公式発表の確認先を伝える。

    正解。受け取った人は誤りと知らないまま、さらに転送するかもしれません。 自分が届けた相手すべてに、届けたのと同じ経路で訂正を届け、確かめられる一次情報の所在を添えます。

  2. イ部のチャットでは訂正し、取引先は社外の相手なので自社からは連絡しない。

    誤り。訂正の範囲を「社内だけ」に絞る考え方です。取引先2社に誤情報を届けたのはA自身なので、 社外だからこそ自社から訂正しないと、取引先は誤りと知らずに動き続けます。 訂正が届くべき範囲は、社内か社外かではなく、自分が転送した先で決まります。

  3. ウ最初の投稿者を特定し、偽情報かどうか判明するまで訂正の連絡は控える。

    誤り。偽情報か誤情報かは発信者の意図による分類で、受け手の側では判定できないこともあります。 ただ、内容が事実でないことはすでに分かっています。訂正に必要なのは内容の真偽だけなので、 発信者の意図の解明を待つ理由はありません。

  4. エ経緯が残らないよう転送したメッセージを削除し、訂正の連絡はしない。

    誤り。削除しても、受け取った人の手元のメールや、そこから先の転送は消えません。 黙って消すと、受け手は「誤りだった」と知る機会を失います。 消すかどうかではなく、受け手に訂正が届いたかどうかで考えます。

理解を深めるために

広めてしまった誤りは、届けた先まで訂正を届ける

回覧板に間違った日付を書いて回してしまったら、自分の控えを書き直すだけでは済みません。 回した家すべてに「日付が違っていました」と知らせて初めて、間違いが止まります。 SNSやメールで誤情報を転送してしまった場合も同じで、自分が届けた相手に訂正を届けることが要点です。

なぜ削除だけでは足りないのか

Aは投稿を本物と信じ、注意を促すつもりで転送しました。害を与える意図はないので、 Aが広めたのは誤情報(ミスインフォメーション)です。悪意がなくても、受け手の行動には影響します。 取引先が慌ててパスワードを変えたり、さらに社内外へ転送したりするかもしれません。

  • 削除しても、受信済みのメールや、そこから先の転送は残る
  • 社外の取引先は、Aの会社から知らせない限り誤りだと知る手段がない
  • 訂正には「内容が事実でない」ことが分かっていれば足り、発信者の意図の判定は要らない

訂正の連絡には、事業者の公式サイトなど、受け手が自分で確かめられる一次情報の所在を添えます。 誤りだったと言うだけでなく、どこを見れば正しいかを示すと、受け手も同じ確かめ方を身につけられます。 次からは転送の前に一次情報に当たる(ファクトチェック)のが再発防止です。

混同しやすいものとの違い

対応 受け手に訂正が届くか 問題点
転送先すべてに同じ経路で訂正と確認先を伝える 届く ―
社内だけ訂正し取引先には連絡しない 社外には届かない 自分が届けた相手を範囲から外している
発信者の意図が分かるまで控える 遅れる 訂正に意図の判定は要らない
転送したメッセージを削除する 届かない 受信済みの分と再転送は消えない

試験では、誤情報を広めた側の対応として「削除」「社内だけ」「原因の究明を先に」が誤答に置かれます。 届けた相手全員に訂正が届くかどうかで判断すると外しません。

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