正解:ウ
各選択肢の解説
ア苦情が一件も寄せられていないので、利用部門は満足していると判断する。
誤り。不満があっても、わざわざ苦情を言わずに使うのをやめる利用者は少なくありません。 苦情の件数は不満の一部しか映さないので、苦情がないことを満足の証拠にはできません。
イSLAの回答期限の達成率が高いので、その達成率を満足度として報告する。
誤り。SLAの達成率は約束した水準を守れたかを示す指標で、利用者がどう受け止めたかとは別です。 期限内に回答しても、内容がわかりにくければ満足されません。 約束の達成と顧客の受け止めは分けて測ります。
ウ利用部門に定期的に満足度を尋ね、結果を前回と比べて変化を確かめる。
正解。顧客満足は、顧客がサービスをどう受け止めたかなので、顧客に直接尋ねて測ります。 定期的に同じ方法で尋ねれば、前回からの変化もわかり、改善の手がかりになります。
エ窓口の担当者に自分の対応を評価させ、その平均点を満足度とする。
誤り。担当者の自己評価は提供者側の見方で、利用者がどう感じたかとは一致するとは限りません。 自分の仕事の評価が甘くなりやすい点もあります。満足度は受け手である利用部門に聞いて測ります。
理解を深めるために
満足しているかどうかは、相手に聞くしかない
飲食店で料理が時間どおりに出て、クレームもなかったとしても、客が満足したとは限りません。 味が合わなければ、何も言わずに二度と来ないだけです。だから店は来店客にアンケートを取ります。 サービスも同じで、顧客満足は顧客に直接尋ねて測るものです。
なぜ直接尋ねるのか
顧客満足は、顧客がサービスをどう受け止めているかです。提供者側の数字からは推し量れません。
- SLAの達成率は「約束した水準を守れたか」を示すが、受け止め方は示さない
- 苦情は不満のうち、声に出たものしか映さない
- 担当者の自己評価は、提供者の見方である
そこで、利用部門に満足度を定期的に尋ねます。同じ設問で繰り返せば前回との変化がわかり、 下がった項目から改善の候補を見つけられます。セキュリティ相談窓口の場合、満足されていないと 「相談しても仕方がない」と思われ、事故の兆しが報告されなくなるおそれもあります。
混同しやすいものとの違い
| 手がかり | わかること | 満足度として使えない理由 |
|---|---|---|
| 利用部門への満足度の調査 | 顧客の受け止め方と変化 | (直接測っている) |
| 苦情の件数 | 声に出た不満 | 黙っている不満が抜ける |
| SLAの達成率 | 約束を守れたか | 受け止め方とは別の指標 |
| 担当者の自己評価 | 提供者の見方 | 受け手の評価ではない |
「その数字は誰の見方か」を確かめると、満足度の測り方を見分けられます。