問題 20★★★

販売管理サーバはコールドスタンバイ構成で、本番系には毎月、修正プログラムを適用している。 待機系は導入以来、半年間一度も起動していない。待機系への切替えに備える対策として 最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア待機系を定期的に起動して本番系と同じ修正プログラムを適用し、切替えの試験もする。

    正解。停止中の待機系には修正プログラムが当たらず、半年分の脆弱性を抱えたまま 本番として動き出すおそれがあります。定期的に起動して本番系にそろえ、 実際に切り替えて動くことも確かめておく必要があります。

  2. イ停止中の待機系は攻撃を受けないので、修正プログラムは切替え後に適用すれば足りる。

    誤り。停止中に攻撃を受けないのは確かですが、切り替えた時点で待機系は本番として ネットワークにつながります。障害対応で慌ただしい中、脆弱な状態で稼働を始めることになり、 半年分の修正をその場で当てると再開も遅れます。

  3. ウホットスタンバイ構成に変えれば、本番系の修正プログラムも待機系へ自動で反映される。

    誤り。ホットスタンバイで本番系と同期されるのは主に処理中のデータで、 OSやミドルウェアの修正プログラムは機器ごとに適用が要ります。 構成を変えても、待機系に修正を当てる運用は残ります。

  4. エ待機系のディスクを暗号化し、機器が盗まれても中の情報を読まれないようにしておく。

    誤り。これは盗難や紛失に備える機密性の対策です。待機系を守る対策ではありますが、 問題は修正プログラムが当たっていないことによる脆弱性なので、 暗号化しても切替え後に攻撃を受けるおそれは減りません。

理解を深めるために

止めてある予備機は「時間が止まっている」

コールドスタンバイの待機系は、電源を切って保管している予備機です。 本番系が毎月修正プログラムを受け取っている間も、待機系は導入した日の状態のままです。 半年間起動していなければ、半年分の脆弱性を抱えたまま、ある日いきなり本番として 動き出すことになります。

なぜ定期的な起動と切替えの試験が要るのか

待機系は「いざというときに、本番系と同じように安全に動く」ことが前提です。 そのために次のことを決まった間隔で行います。

  • 待機系を起動し、本番系と同じ修正プログラムと設定変更を反映する
  • 実際に切り替えて、業務が再開できることを確かめる
  • 試験で見つかった不備(起動しない、設定が古いなど)を直して記録する

切替えの試験をしていない待機系は、可用性を確保したつもりになっているだけです。 修正の適用漏れは可用性だけでなくセキュリティの問題でもあるので、 情報セキュリティの担当者が気づいて指摘すべき点です。

混同しやすいものとの違い

対策 何に効くか
待機系の定期起動・修正適用・切替え試験 切替え後に脆弱な状態で動くこと、切り替わらないこと
切替え後に修正を適用 切替え直後の脆弱な期間が残り、再開も遅れる
ホットスタンバイ化 切替えの速さ(修正プログラムの適用は別途必要)
待機系ディスクの暗号化 機器の盗難・紛失による情報の漏えい

試験では「止めてあるから安全」という考え方の落とし穴が問われます。 待機系がいつ本番になるかを考えれば、平常時に何をそろえておくべきかが見えてきます。

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