問題 22★★★

サービス継続計画と緊急連絡先一覧は、本社データセンタ内のファイルサーバにだけ保存されている。 「データセンタが使えない」想定の訓練で、担当者は計画を開けず初動が遅れた。 是正として最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アファイルサーバのアクセス権を見直し、訓練に参加する担当者全員に閲覧権限を付ける。

    誤り。閲覧権限の不足が原因なら有効ですが、今回はファイルサーバのある データセンタそのものが使えない想定です。権限があってもサーバに届かないので、 計画は開けません。

  2. イファイルサーバのバックアップを、同じデータセンタ内の別ディスクに毎日取得する。

    誤り。バックアップはファイルの破損や誤削除には効きますが、保存先が同じ データセンタ内なので、建物ごと使えない事態では元のデータと一緒に参照できなくなります。 失う範囲より外に置かないと備えになりません。

  3. ウ計画と連絡先一覧の最新版を、データセンタが使えなくても参照できる場所にも置く。

    正解。サービス継続計画は、通常の提供場所が使えないときに使う文書です。 別拠点や印刷物など、その場所に頼らずに開ける形で最新版を持っておくことで、 計画が初動から役に立ちます。

  4. エ訓練の想定を「データセンタは使える」に改め、手順の流れを確かめることに絞る。

    誤り。訓練が順調に進むようにはなりますが、今回見つかったのは本番の災害でも 起こる不備です。想定を緩めると不備が隠れるだけで、直したことにはなりません。 訓練は計画の弱点を見つけて直すために行います。

理解を深めるために

非常口の地図を、燃えている部屋にだけ貼っていないか

サービス継続計画は、通常の提供場所が使えなくなったときに開く文書です。 その計画が、使えなくなる場所の中にしか無ければ、肝心のときに読めません。 火災の避難経路図を、火元になりうる部屋の中にだけ貼っているのと同じです。

なぜ「参照できる場所」が求められるのか

JIS Q 20000-1 のサービス継続管理では、サービス継続計画と連絡先一覧を、 サービスを提供する通常の場所が使えないときにも参照できるようにしておくことが求められています。

  • 別の拠点やクラウド上の保管場所に、最新版を置いておく
  • 印刷物を担当者の手元や代替拠点に備えておく
  • 計画を改訂したら、どの保管場所の版も更新する

あわせて、計画は定めた間隔で試験し、結果を記録して見直します。 今回の訓練はまさにその試験で、見つかった不備を直すことが試験の成果です。

混同しやすいものとの違い

是正の案 効く事態
データセンタの外でも参照できる場所に最新版を置く データセンタ全体が使えない事態
閲覧権限の付与 権限が無くて開けない事態(サーバには届く前提)
同じデータセンタ内へのバックアップ ファイルの破損や誤削除
訓練の想定を緩める どの事態にも効かず、不備が隠れる

試験では、失われる範囲(ファイル1つか、建物全体か)と、対策の置き場所が その範囲の外にあるかを読み比べます。

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