正解:ア
各選択肢の解説
ア購買物流や製造、販売などの活動ごとに生み出している価値とかかる費用
正解。バリューチェーン分析は事業活動を主活動と支援活動に分け、 どの活動が価値を生み、どこに費用がかかっているかを見る手法です。 強化する活動と削る活動を分けて判断できるようになります。
イ自社の強みと弱み、外部の機会と脅威を四つの枠に整理した現状
誤り。これはSWOT分析です。どちらも現状把握に使いますが、 SWOT分析は自社と外部環境を大きく四つに仕分ける手法で、 活動ごとの価値や費用までは分かりません。
ウ既存か新規かで市場と製品を組み合わせた、事業を伸ばす方向
誤り。これは成長マトリクス(アンゾフの成長マトリクス)です。 市場浸透、新製品開発、新市場開拓、多角化のどれで伸ばすかを選ぶ手法で、 見るのは今の活動ではなく今後の進む方向です。
エ経営資源が価値、希少性、まねのしにくさ、組織の条件を満たすか
誤り。これはVRIO分析です。自社を見る点は似ていますが、 対象は設備や人材といった経営資源そのもので、 それが競争優位の源泉になり得るかを四つの問いで評価します。
理解を深めるために
価値が付いていく鎖
原材料を仕入れ、加工し、運び、売り、使い方を支える。 この一連の流れを鎖(チェーン)に見立て、どの輪で価値が付き、 どの輪で費用がかさんでいるかを輪ごとに切り分けて見るのがバリューチェーン分析です。
「うちは利益率が低い」で止めず、「出荷物流の費用が同業より重い」まで落とせるので、 手を打つ場所が決まります。
主活動と支援活動に分ける
- 主活動 — 購買物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、サービス。 製品が顧客に届くまでの流れに直接関わる活動
- 支援活動 — 全般管理、人事・労務管理、技術開発、調達活動。 主活動を支える活動
支援活動は売上に直接結び付かないため見落としやすいのですが、 技術開発が強い会社は製造の効率でも差が付きます。
混同しやすい手法との違い
| 手法 | 何を見るか |
|---|---|
| バリューチェーン分析 | 活動ごとの価値と費用 |
| SWOT分析 | 内部の強み・弱みと外部の機会・脅威 |
| 成長マトリクス | 市場と製品の組合せで見た成長の方向 |
| VRIO分析 | 経営資源が競争優位の源泉になるか |
試験では「活動を分けて」「工程ごとに」という言い方が出たらバリューチェーン分析です。 現状を大きく仕分けるのがSWOT分析、これからの伸ばし方を選ぶのが成長マトリクスと覚えます。