正解:ア
各選択肢の解説
ア技術面の評価点と価格の評価点を合計し、その合計が最も高い者を落札者とする。
正解。安さだけで選ぶと、性能や運用体制が不十分な提案が通ってしまうことが あります。そこで技術面を点数化し、価格の点数と足し合わせて比べます。 加算方式という呼び名は、この「足し合わせる」計算のしかたから来ています。
イ参加資格を公告して広く募り、示された価格が最も低い者を落札者とする。
誤り。これは一般競争入札の説明です。手続きが公正で分かりやすい反面、 決め手が価格の低さだけなので、技術力の差は結果に反映されません。 その弱点を補うために価格以外の評価を加えたのが総合評価落札方式です。
ウ発注者が実績などから選んだ複数の者だけで入札を行い、最低価格の者を落札者とする。
誤り。これは指名競争入札の説明です。参加する者を絞る点が一般競争入札と 違いますが、落札者を決めるのは価格の低さです。参加者を絞る話と、 何を評価して決めるかの話は別の軸だと整理してください。
エ入札を行わず、発注者が選んだ特定の一者と直接交渉して契約を結ぶ。
誤り。これは随意契約の説明です。競争そのものを行わないので、 少額の契約や緊急時など例外的な場合に限られます。総合評価落札方式は あくまで入札による競争を前提に、評価の観点を広げたものです。
理解を深めるために
「安さ勝負」から「点数の合計勝負」へ
引っ越し業者を選ぶとき、見積が一番安い業者を機械的に選んだら、 荷物の扱いが荒くて壊れてしまった、という話があります。価格だけを見て決めると、 価格に現れない質を取りこぼします。総合評価落札方式は、 質を点数に置き換えて価格の点数と合計し、合計の高い者を選ぶやり方です。
加算方式の考え方
- 技術提案の内容(性能、信頼性、運用体制、実績など)を採点して技術点にする
- 入札価格を採点して価格点にする(安いほど高い点になる)
- 技術点と価格点を合計し、最も高い者を落札者とする
情報システムの調達は、同じ要件でもベンダによって作り方や運用の手厚さが大きく 異なります。だから価格以外の評価が必要になります。 なお、技術点と価格点の重みの置き方は調達の目的によって変わります。
混同しやすいものとの違い
| 方式 | 参加できる者 | 落札者の決め手 |
|---|---|---|
| 総合評価落札方式(加算方式) | 公告で募る | 技術点と価格点の合計 |
| 一般競争入札 | 公告で募る | 価格の低さ |
| 指名競争入札 | 発注者が指名した者 | 価格の低さ |
| 随意契約 | 交渉する一者のみ | 入札によらず交渉で決める |
試験では「価格だけで決めるのか、価格以外の評価も足すのか」が見分けどころです。 参加者を広く募るかどうかとは別の軸である点にも注意してください。