問題 39★★☆

産業財産権のうち、存続期間が満了するたびに更新登録を申請することで、 権利を事実上いつまでも維持し続けられるものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア特許権

    誤り。特許権は原則として出願日から20年で終わり、更新の制度はありません。 発明は一定期間だけ独占を認めた後、誰でも使える技術として社会に開放する という考え方で作られているため、期間を区切ることに意味があります。

  2. イ実用新案権

    誤り。実用新案権は出願日から10年で終わり、更新できません。「10年」という 数字が商標権と同じなので混同しやすいですが、10年で打ち切りになるのが 実用新案権、10年ごとに延ばせるのが商標権です。

  3. ウ意匠権

    誤り。意匠権は出願日から最長25年で終わり、更新できません。存続期間は 4つの中で最も長いものの、期限が来れば権利は消え、そのデザインは 誰でも使えるようになります。

  4. エ商標権

    正解。商標権の存続期間は登録日から10年ですが、更新登録を申請すれば 10年ずつ何度でも延ばせます。名称やロゴに積み重なった信用を守る権利なので、 使い続けている限り保護を続ける仕組みになっています。

理解を深めるために

終わりがあるのは「創作」、終わりがないのは「目印」

産業財産権の4つは、守っているものの性格で2つに分かれます。特許・実用新案・意匠は 新しく生み出したもの(創作) を守る権利で、商標は商品やサービスの 出どころを示す目印 を守る権利です。

創作は、一定期間だけ独り占めを認めた後、社会全体で使えるようにした方が 産業が発展します。一方、商標は長年使うほど「このマークなら安心」という信用が たまっていくもので、期限で打ち切ると、その信用にただ乗りする者が現れてしまいます。 この違いが、更新できるかどうかに表れています。

存続期間の比較

権利 守るもの 存続期間 更新
特許権 発明(高度な技術的アイデア) 出願日から20年 できない
実用新案権 考案(物品の形状・構造の工夫) 出願日から10年 できない
意匠権 物品や画像のデザイン 出願日から最長25年 できない
商標権 名称・ロゴなどの目印 登録日から10年 10年ごとに何度でも可

特許権には医薬品などで期間を延長する例外がありますが、更新のように何度も 繰り返せる仕組みではありません。

見分け方

試験で「更新」「半永久的」という言葉が出たら商標権です。数字で迷ったら、 「10年」が2つあることに注意します。起算点が出願日で打ち切りなのが実用新案権、 登録日から数えて延ばせるのが商標権です。存続期間そのものを覚えるより、 創作か目印か で切ると理由ごと覚えられます。

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