問題 10★★☆

食品メーカーのC社は、新商品の菓子の発売に当たり、テレビCMとSNS広告で消費者の認知を高めた。 消費者が店頭で商品名を指名して買う状態をつくり、小売店が自ら仕入れるよう仕向ける狙いである。 この考え方を表す言葉はどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. アプル戦略

    正解。消費者に直接訴求して需要を起こし、その需要に引かれて流通業者が仕入れる流れを つくる考え方です。指名買いが起きれば、店頭で薦めてもらわなくても商品が動きます。

  2. イプッシュ戦略

    誤り。卸売業者や小売店に販売奨励金を出したり販売を支援したりして、店頭で薦めてもらう 考え方です。プル戦略と対になりますが、販売促進費を掛ける相手が流通業者である点が 設問と逆向きです。

  3. ウマスマーケティング

    誤り。市場を分けず、すべての消費者へ同じ内容を大量に届ける手法です。設問でもテレビCMを 使うため紛れますが、こちらは相手をどれだけ細かく捉えるかの話で、流通経路のどこに力を 入れるかという軸とは別です。

  4. エダイレクトマーケティング

    誤り。カタログや通信販売のように、仲介業者を通さず企業が消費者と直接やり取りする 手法です。設問は小売店の店頭で買われることを前提にしているため、直接取引を指す この用語は当てはまりません。

理解を深めるために

押し出すか、引き寄せるか

メーカーの商品が消費者に届くまでには、卸売業者と小売店が挟まります。 販売促進の力をどこに掛けるかで進め方は二通りに分かれ、 流通業者に掛けて店頭から押し出すのがプッシュ戦略、 消費者に掛けて店頭へ引き寄せるのがプル戦略です。 設問は広告で消費者を動かし、その需要に押されて小売店が仕入れる形なので、後者に当たります。

プル戦略が向く場面

  • ブランド名が購入の決め手になる商品(飲料、菓子、化粧品など)
  • 店員の説明がなくても消費者が自分で選べる商品
  • 広告に費用を掛けられる体力がある企業

逆に、店員の説明が購入を左右する商品や、知名度がない新規参入の場合は、 プッシュ戦略のほうが早く売り場を確保できます。実際には両方を組み合わせて使います。

似た用語との違い

用語 何を表すか
プル戦略 消費者に訴求し、需要で流通業者を引っ張る
プッシュ戦略 流通業者に働きかけ、店頭から押し出す
マスマーケティング 市場を分けず全体へ同じ訴求を届ける
ダイレクトマーケティング 仲介を通さず消費者と直接やり取りする

プッシュとプルは「販売促進費を誰に使うか」で見分けます。 相手が卸売業者や小売店ならプッシュ、消費者なら プルです。広告の量や媒体の種類では決まりません。

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