問題 13★★★

日用品メーカーのF社が扱う商品は、ブランドの指名買いが少なく、 店頭での陳列位置や店員の薦めが購入を大きく左右する。 F社がプッシュ戦略に沿って行う施策として、最も適切なものはどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. アテレビCMとSNS広告で認知を高め、店頭での指名買いを促す。

    誤り。これはプル戦略の施策です。消費者に訴求して需要を起こし、小売店に仕入れさせる 流れをつくります。指名買いが少ない現状では、効果が出るまでに時間と広告費が かかることも判断材料になります。

  2. イ卸売業者に販売奨励金を出し、小売店の店員に商品説明の研修を行う。

    正解。流通業者に利益と商品知識の両方を渡し、店頭で薦めてもらう形がプッシュ戦略です。 店員の説明が購入を左右する商品では、消費者向けの広告より直接効きます。

  3. ウ市場を年代別の層に分け、層ごとに広告の内容を変えて配信する。

    誤り。これはセグメントマーケティングの施策です。誰に向けるかの細かさを決める話で、 流通業者と消費者のどちらに販売促進費を掛けるかという設問の軸とは別の観点に なっています。

  4. エ自社の通信販売サイトを設け、消費者と直接取引して反応を測る。

    誤り。これはダイレクトマーケティングの施策です。仲介を通さない売り方であり、 卸売業者や小売店に薦めてもらうプッシュ戦略とは、流通業者を使うかどうかの点で むしろ逆を向いています。

理解を深めるために

売り場を味方に付ける

同じ棚に似た商品が並び、どれを買うかが店頭で決まる商品では、 消費者に広告を打つより、売り場を持つ卸売業者と小売店を動かすほうが早く売れます。 流通業者に販売促進の力を掛けて、店頭から消費者へ押し出すのがプッシュ戦略です。

流通業者に何を渡すか

  • 利益:販売奨励金(リベート)、仕入価格の優遇、返品条件の緩和
  • 知識:店員向けの研修、商品説明の資料、実演販売員の派遣
  • 売り場:陳列什器の提供、販促物(POP)の提供

店員が商品を理解し、薦めることで自店の利益も増えるなら、 薦めてもらえます。これがプッシュ戦略の狙いどころです。

施策がどの手法に当たるか

施策の中身 当たる手法
卸・小売への奨励金、店員研修 プッシュ戦略
消費者向けの広告で指名買いを促す プル戦略
層ごとに広告の内容を変える セグメントマーケティング
通販サイトで消費者と直接取引する ダイレクトマーケティング

施策から手法を問う形では、まず「働きかける相手は誰か」を見ます。 流通業者ならプッシュ、消費者ならプルかダイレクトで、 そのうち仲介を通さず直接取引するものがダイレクトです。

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