正解:エ
各選択肢の解説
ア現在のシャンプーのテレビCMの放映回数を増やし、全国の消費者に商品名をより広く知らせる。
誤り。これはマスマーケティングを強める施策です。売上が伸びない原因は知られていないことではなく、 一種類の商品が分かれた要望に合っていないことなので、同じ商品の広告を増やしても解決しません。
イ小売店に支払う販売奨励金を増やし、現在のシャンプーを店頭の目立つ棚に並べてもらう。
誤り。これはプッシュ戦略の施策です。流通業者に働きかけて商品を押し出す手法で、 誰に向けてどんな商品を用意するかという切り口とは別の話です。 棚の位置が良くなっても、商品が要望に合わない点は変わりません。
ウ現在のシャンプーを自社の通販サイトで販売し、注文した消費者に直接案内を送る。
誤り。これはダイレクトマーケティングの施策です。変わるのは売る経路と連絡の取り方で、 商品は一種類のままです。消費者と直接つながることと、 層ごとに商品や訴求を変えることは別の取組みです。
エ消費者を年代や髪の悩みで層に分け、層ごとに成分や香りを変えた商品と広告を用意する。
正解。セグメントマーケティングは、市場を共通点のある層に分け、 層ごとに商品や訴求を変える手法です。求めるものが層によって分かれているのだから、 一種類で全員に合わせるのをやめ、層の数だけ答えを用意します。
理解を深めるために
フリーサイズの服をやめて、S・M・Lを作る
フリーサイズの服は一種類で済むので作る側は楽ですが、体格の差が大きいと誰にも合いません。 かといって一人ずつ採寸して仕立てると費用がかかりすぎます。 そこで体格の近い人をS・M・Lにまとめ、サイズごとに作り分けます。 市場を共通点のある層(セグメント)に分け、層ごとに商品や訴求を変える手法を セグメントマーケティングといいます。
切り替える合図は「要望が分かれている」こと
F社の売上が伸びない原因は、商品が知られていないことでも、店頭で目立たないことでもありません。 求める成分や香りが年代や髪の悩みで分かれているのに、商品が一種類しかないことです。
- 層に分ける切り口の例: 年代、性別、地域、生活の仕方、抱えている悩み
- 層ごとに変えるもの: 商品の中身、価格、広告の内容や出す場所
原因が「商品と要望のずれ」にあるとき、広告の量や売り場や販売経路だけを変えても、 ずれは残ったままになります。
何を変える施策なのかで見分ける
| 用語 | 変えるもの |
|---|---|
| セグメントマーケティング | 層ごとに商品や訴求を変える |
| マスマーケティング | 何も分けない。同じ商品を全体へ大量に届ける |
| プッシュ戦略 | 流通業者への働きかけを強め、店頭で押し出す |
| ダイレクトマーケティング | 仲介を通さず、消費者と直接やり取りする |
試験では、施策の記述に「層に分ける」と「層ごとに変える」の両方があるかを確かめます。 広告の量、棚、販売経路の話だけなら、セグメントマーケティングではありません。