問題 42★★☆

食品メーカーのE社は、家庭用の食塩について、年代や地域で売り方を分けず、 一種類の商品をテレビCMと全国の量販店を通じて大量に販売している。 この商品でE社の手法が適している理由として最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア誰もが同じように使い好みの差が小さい商品で、大量生産により1個当たりの費用を下げられるから。

    正解。市場を分けずに同じ商品を全体へ届けるマスマーケティングは、 求められるものが人によってあまり変わらない商品で力を発揮します。 一種類を大量に作って大量に流すほど、1個当たりの費用が下がるからです。

  2. イ顧客ごとの購買履歴に基づいて提案の内容を変え、一人当たりの購入額を継続して伸ばせるから。

    誤り。これはワントゥワンマーケティングの利点です。顧客一人ひとりを単位に対応を変える手法で、 全員に同じ商品を同じ訴求で届けるE社の進め方とは正反対です。 「相手によって内容を変えているか」で見分けます。

  3. ウ細分化した市場から狙う層を一つ選んで資源を集中させ、その層で競合より強い支持を得られるから。

    誤り。これはターゲットマーケティングの利点です。層を選んで絞り込むことが前提なので、 年代や地域で売り方を分けていないE社には当てはまりません。 広く薄く届けるか、狭く深く届けるかの違いです。

  4. エ注文や問い合わせなどの反応を消費者から直接受け取り、その記録を次回の案内に生かせるから。

    誤り。これはダイレクトマーケティングの利点です。通信販売のように仲介を通さず 消費者と直接やり取りする手法で、量販店を通じて売るE社とは経路が異なります。 テレビCMは一方向で、誰が反応したかは個別に返ってきません。

理解を深めるために

全員に同じものを、まとめて届ける

学校給食は、全員に同じ献立を一度に大量に作るので、一食当たりの費用を低く抑えられます。 一人ずつ注文を聞いて作り分ければ満足度は上がりますが、手間も費用も跳ね上がります。 市場を層に分けず、一種類の商品を同じ訴求で全体へ届ける手法を マスマーケティングといい、考え方は給食と同じです。

向いている商品と、向かなくなる場面

マスマーケティングが成り立つのは、次の条件がそろうときです。

  • 誰が使っても用途がほぼ同じで、好みの差が小さい(食塩、砂糖、トイレットペーパーなど)
  • 大量に作るほど1個当たりの費用が下がる
  • テレビCMや全国の量販店のように、一度に広く届ける手段が使える

逆に、人によって求めるものが大きく分かれる商品では、一種類だけでは誰にも合わなくなります。 その場合は市場を層に分けたり、狙う層を絞ったりする手法に切り替えます。

利点から手法を見分ける

用語 得られる利点
マスマーケティング 同じ商品を大量に作り、1個当たりの費用を下げられる
ターゲットマーケティング 選んだ層に資源を集中し、その層で強い支持を得られる
ワントゥワンマーケティング 一人ひとりに合わせ、長く買い続けてもらえる
ダイレクトマーケティング 反応を個別に受け取り、次の働きかけに生かせる

試験では「市場を分けない」「単一の商品」「大量生産・大量販売」という語が並んだら マスマーケティングです。費用が下がる理由まで結び付けて覚えておくと、利点を問う形にも対応できます。

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