正解:エ
各選択肢の解説
ア累積比率の折れ線が右上がりなので、不良は月の後半ほど増えている。
誤り。パレート図の横軸は時間ではなく原因の項目です。累積比率は項目を足し上げていくので、 必ず右上がりになります。時間に沿った増減を見るなら折れ線グラフを使います。
イ寸法不良と傷の発生件数の間には、強い正の相関がある。
誤り。2つの量の相関を見るのは散布図です。パレート図は各項目の件数を並べるだけで、 ある項目が増えると別の項目も増えるといった関係は読み取れません。
ウ寸法不良が材料・設備・作業方法のどれに起因するかが分かる。
誤り。1つの不良の原因を要因ごとに枝分かれさせて洗い出すのは特性要因図です。 パレート図で分かるのは「どの不良が多いか」までで、その不良がなぜ起きるかは別に掘り下げます。
エ上位2項目の寸法不良と傷で、不良全体の70%を占める。
正解。寸法不良と傷の合計は72+54=126件で、126÷180=0.7、つまり70%です。 累積比率の折れ線を読めば、少数の項目が全体の大半を占めることが一目で分かります。
理解を深めるために
「どこから手を付けるか」を決める図
パレート図は、項目を件数の多い順に棒で並べ、その累積比率を折れ線で重ねた図です。 部屋の片付けで、散らかっている物を量の多い順に並べてみると、 上位の2〜3種類を片付けるだけで部屋の大半が片付く、と気付けるのと同じ発想です。
本問の数値で累積比率を確かめる
| 順位 | 項目 | 件数 | 構成比 | 累積比率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 寸法不良 | 72 | 40% | 40% |
| 2 | 傷 | 54 | 30% | 70% |
| 3 | 汚れ | 27 | 15% | 85% |
| 4 | 欠け | 18 | 10% | 95% |
| 5 | その他 | 9 | 5% | 100% |
合計は180件です。上位2項目で70%を占めるので、まず寸法不良と傷に絞って対策すれば、 不良の大部分を減らせる見込みが立ちます。このように重点的に取り組む対象を決めるのがパレート図の役割です。 なお、件数ではなく売上や在庫金額で並べて重点管理の区分を付けるのがABC分析で、その分析に使う図もパレート図です。
混同しやすいものとの違い
| 図 | 分かること |
|---|---|
| パレート図 | どの項目が多く、上位で全体の何割を占めるか |
| 特性要因図 | 1つの結果に影響する要因の洗い出し |
| 散布図 | 2つの量の関係(相関) |
| 折れ線グラフ | 時間に沿った値の推移 |
パレート図で「何が多いか」を絞り込み、特性要因図で「なぜ起きるか」を掘り下げる、という順番で使われます。 累積比率の折れ線が右上がりなのは足し上げているからで、時間の変化ではない点に注意しましょう。