正解:ア
各選択肢の解説
ア法定通貨ではなく、国や中央銀行が価値を保証していないので、価格が大きく変動することがある。
正解。暗号資産の価格は、市場での需要と供給で決まります。 国や中央銀行の信用に支えられた法定通貨とは違い、短期間で大きく値下がりすることもあります。
イ取引の記録がブロックチェーンで改ざんされにくく管理されているので、価格も安定している。
誤り。ブロックチェーンが改ざんを難しくしているのは取引の「記録」であり、「価格」ではありません。 技術的に信頼できる仕組みだと聞くと価値も安定していると考えがちですが、記録の正しさと値動きは別の話です。
ウ国の登録を受けた事業者を通じて買えば、値下がりした分は事業者や国が補償してくれる。
誤り。暗号資産の交換などを行う事業者には国の登録が必要ですが、登録は事業者が一定の基準を 満たしていることを示すもので、価格を保証するものではありません。値下がりの損失は利用者が負います。
エ電子マネーと同じく円建てで金額が記録されるので、円に対する価値は変わらない。
誤り。これは交通系ICカードなどにチャージする前払い式の電子マネーの性質です。 電子マネーはチャージした円の金額で記録されますが、暗号資産は円建てではなく、円との交換比率が常に変わります。
理解を深めるために
「通貨」ではなく「資産」と呼ぶわけ
暗号資産は、インターネット上でやり取りでき、円やドルなどの法定通貨と交換できる電子的な財産的価値です。 代表例はビットコインで、取引の記録はブロックチェーンという仕組みで管理されます。
法令上の呼び名は、以前は「仮想通貨」でした。 2020年5月1日施行の改正資金決済法で「暗号資産」に改められています。 「通貨」という呼び方が法定通貨と同じものだという誤解を招きやすいことや、 G20などの国際会議で「暗号資産(crypto-asset)」という呼び方が使われていたことが背景です。
知っておくべき性質
- 法定通貨ではなく、国や中央銀行が価値を保証していない
- 価格は需要と供給で決まり、大きく変動することがある
- 交換などのサービスを行う事業者には国の登録が必要だが、登録は価格の保証ではない
- 記録は改ざんされにくいが、パスワードの流出や事業者への不正アクセスで失う危険はある
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 何か | 価値を支えるもの |
|---|---|---|
| 暗号資産 | ネット上でやり取りできる電子的な財産的価値 | 市場での需要と供給(保証はない) |
| 法定通貨 | 法律で通貨と定められたお金(円など) | 国や中央銀行の信用 |
| 電子マネー(前払い式) | 円を前払いでチャージした残高 | チャージした円の金額 |
| ブロックチェーン | 取引の記録を改ざんしにくくする技術 | 価格とは関係しない |
試験では「登録」「改ざんされにくい」といった正しい言葉を、価値の保証と結びつけた選択肢に注意しましょう。 仕組みの信頼性と、価格が保証されるかどうかは別のことです。