問題 25★★★

ある工場では、一部の工程に自動機を入れても、手待ちや運搬、作りすぎが他の工程に残っていた。 そこで工程全体で価値を生まない作業を洗い出し、現場で小さな改善を繰り返してむだを 減らし続けることにした。この取組の考え方として最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. アBPR

    誤り。BPRは業務の進め方を根本から見直し、抜本的に作り直す手法です。 どちらも仕事の流れを変えますが、BPRは一度に大きく再設計するのに対し、 問題文は現場で小さな改善を積み重ねて続ける取組で、進め方が違います。

  2. イシックスシグマ

    誤り。シックスシグマは品質のばらつきを統計的に測って減らし、不良を極めて少なくする 手法です。改善を続ける点は似ていますが、狙うのは不良とばらつきです。 手待ちや運搬、作りすぎといった「むだ」を減らすのは別の考え方です。

  3. ウFA(ファクトリーオートメーション)

    誤り。FAは生産工程をコンピュータで制御する機械で自動化することです。 問題文の工場は自動機を入れても工程間のむだが残ったので、機械化だけでは足りず、 工程全体の流れを見直す取組に進んでいます。

  4. エリーン生産方式

    正解。価値を生まない作業をむだとして洗い出し、工程全体で取り除き続ける考え方です。 トヨタ生産方式を研究し、一般化したものとして知られます。

理解を深めるために

ぜい肉をそぎ落とし続ける

リーン(lean)は「ぜい肉のない、引き締まった」という意味です。 一度のダイエットで終わらせず、日々の習慣を少しずつ変えて体を締め続けるように、 リーン生産方式は価値を生まない作業をむだとして洗い出し、工程全体で取り除き続ける 生産の考え方です。トヨタ生産方式を米国の研究者が調べ、他の業種や企業でも使えるよう 体系化・一般化したものとして広まりました。

なぜ「一部の工程」では足りないのか

むだは工程と工程のあいだに潜んでいます。

  • 前の工程が速くなっても、次の工程で部品が待たされれば手待ちのむだが残る
  • 必要以上に作れば、置き場への運搬と在庫のむだが増える
  • だから一部の機械を速くするより、工程全体の流れを見て改善する

見直しは一度で終わりではなく、現場が改善を繰り返します。 必要な分だけ作るJITやかんばん方式は、この取組を支える柱や手段にあたります。

混同しやすいものとの違い

用語 何を狙い、どう進めるか
リーン生産方式 工程全体のむだを、改善の積み重ねで取り除き続ける
BPR 業務の進め方を、一度に根本から作り直す
シックスシグマ 品質のばらつきを統計的に減らし、不良をなくす
FA 生産工程を機械で自動化する。むだ取りとは別の軸

「むだ」「工程全体」「継続的な改善」がそろえばリーン生産方式、 「根本から抜本的に」ならBPR、「ばらつき」「不良率」ならシックスシグマです。

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