問題 27★★☆

機械部品メーカーの設計部門では、図面を紙に手で描いており、寸法を変えるたびに描き直している。 図面をコンピュータ上で作成・修正し、過去の図面も流用できるようにしたい。 作った図面のデータは後で加工部門にも渡す予定である。導入するものとして最も適切なものはどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. アCAE

    誤り。CAEは、設計した製品の強度や熱の伝わり方などをコンピュータ上で模擬実験して 解析する仕組みです。設計の段階で使うので混同しがちですが、 図面を描くのではなく、描いた設計を試して確かめるための道具です。

  2. イCAD

    正解。CADは設計や製図をコンピュータで行う仕組みです。寸法の変更は該当箇所の修正で済み、 過去の図面をデータとして呼び出して流用できます。

  3. ウCAM

    誤り。CAMは、設計データをもとに工作機械を動かす加工用のプログラムを作る仕組みです。 問題文の「加工部門に渡す」に引かれやすいですが、それは図面ができた後の工程です。 いま設計部門が必要としているのは図面を作る道具です。

  4. エ3Dプリンタ

    誤り。3Dプリンタは、立体の設計データをもとに樹脂などを積み重ねて実物を造形する装置です。 設計データを使う点は共通ですが、図面を作る道具ではなく、 できたデータから物を作り出す側にあたります。

理解を深めるために

消しゴムのいらない製図台

紙の図面では、寸法を1か所変えるだけでも関係する線を消して描き直す必要があります。 CAD(Computer Aided Design)は、この設計や製図をコンピュータ上で行う仕組みです。 線や寸法をデータとして持つので、修正は該当箇所を直すだけで済み、 似た部品の図面を呼び出して手直しすることもできます。

設計から製造までの流れの中での位置

「CA〇」の付く用語は、ものづくりの流れのどこを助けるかで並べると整理できます。

  • 設計する … CAD で図面や立体モデルを作る
  • 確かめる … CAE で強度などを模擬実験し、設計を見直す
  • 作る準備 … CAM で設計データから工作機械の加工プログラムを作る

CADで作ったデータが、CAEやCAM、3Dプリンタへと引き継がれていきます。 問題文で「加工部門に渡す」とあったのは、CADのデータがその先で使われるからです。

混同しやすいものとの違い

用語 担う工程
CAD 設計・製図をコンピュータで行う
CAE 設計した製品の強度などを模擬実験で解析する
CAM 設計データから工作機械の加工プログラムを作る
3Dプリンタ 立体の設計データから実物を積み重ねて造形する

「設計」「製図」「図面」ならCAD、「解析」「シミュレーション」ならCAE、 「加工」「工作機械」ならCAMと、動詞で見分けます。

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