問題 30★★☆

食品メーカーが出荷した商品は、卸売業者を経て小売店に並び、消費者が購入する。 この流れに沿って、店頭の販売データ、店舗から卸売業者への発注、卸売業者からの配送状況といった情報を 企業間でつなぎ、商品の流通全体を支える情報システムの総称として、最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アPOSシステム。店頭のレジで、商品が売れた時点の販売情報を記録する。

    誤り。POSシステムは、店頭で商品が売れた瞬間の販売データを記録する仕組みです。 問題文の「店頭の販売データ」に当たるため選びたくなりますが、扱うのは流れの最後の小売の段階だけです。 発注や配送の情報までは含まず、流通情報システムを構成する部品の一つにあたります。

  2. イEOS(電子発注システム)。店舗から仕入先へ、発注データをオンラインで送る。

    誤り。EOSは、店舗が補充したい商品の発注データを卸売業者などへ送る仕組みです。 小売と卸という企業間をつなぐため全体を扱うように見えますが、担うのは「発注」という一つのやり取りです。 販売データや配送状況まで含めた総称ではありません。

  3. ウ流通情報システム。生産者から消費者までの商品の流れを、情報でつないで支える。

    正解。流通情報システムは、メーカー・卸・小売・消費者へと商品が渡っていく流れを、 販売・受発注・配送などの情報で企業間につなぐシステムの総称です。POSやEOSはその構成要素です。

  4. エ物流情報システム。商品の輸送・保管・配送を管理し、モノの移動を効率化する。

    誤り。物流情報システムは、倉庫の入出庫や配送の手配・追跡など、モノを運ぶ・置く業務を管理する仕組みです。 「配送状況」が含まれるため迷いますが、販売データや発注のような取引の情報は対象外です。 物流は流通の一部分であり、流通全体の総称ではありません。

理解を深めるために

「作る人」から「買う人」までを情報でつなぐ

スーパーの棚に並ぶお茶のペットボトルは、メーカーの工場から卸売業者の倉庫を経て、店舗に届きます。 この「生産者から消費者へ商品が渡っていく流れ」が流通です。そして流れの途中では、 売れた・注文した・運んだという情報が、企業をまたいで行き来しています。これを支える仕組みの総称が 流通情報システムです。

流通は3つの流れでできている

流通は、次の3つの流れに分けて考えると整理しやすくなります。

  • 商流:売買の取引(受注・発注・代金の支払)
  • 物流:モノそのものの移動(輸送・保管・配送)
  • 情報流:販売データや在庫、発注などの情報の受け渡し

流通情報システムは、これらを情報でつなぎ、流れ全体を効率よく回すためのものです。 具体的には、店頭で売れた数を記録するPOS、その数をもとに補充を頼むEOS、 企業間で取引データをやり取りするEDI、倉庫と配送を管理する物流情報システムなどが組み合わさっています。 つまり、個々のシステムは部品で、流通情報システムはそれらを束ねた呼び名です。

なお、SCMは原材料の調達や生産まで含めて、取引先と在庫や生産量を調整し全体を最適化する経営の取組みを指します。 流通情報システムは、そのうち商品を消費者に届ける流れを支える情報システムの側を指す呼び方です。

混同しやすいものとの違い

名称 扱う範囲
流通情報システム 生産者から消費者までの商品の流れ全体(総称)
POSシステム 店頭で売れた時点の販売データ
EOS(電子発注システム) 店舗から仕入先への発注データ
物流情報システム 輸送・保管・配送というモノの移動

試験では「メーカーから卸・小売を経て消費者まで」「総称」と範囲の広さが示されていれば流通情報システムです。 販売・発注・配送のどれか一つに絞った説明なら、それぞれの構成要素を選びます。

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