正解:エ
各選択肢の解説
ア社外には公開しない配信なので、参加者に知らせないまま撮影と配信を行う。
誤り。公開範囲が社内に限られていても、映っているのは本人の姿であり、肖像や プライバシーに関わります。範囲が狭いことは、知らせずに撮ってよい理由には なりません。まず伝えることが出発点です。
イ氏名と所属を画面に出さなければ、顔が映っても本人の了解は不要と考える。
誤り。名前を伏せても、顔が映れば見た人には誰かが分かります。肖像やプライバシー の問題は、氏名を表示したかどうかとは別に残ります。匿名にすることは、同意を 取ることの代わりにはなりません。
ウ配信後に映りたくないと申し出た人がいれば、その都度録画を編集して直す。
誤り。事後の削除だけでは足りません。配信中の映像は視聴者側で録画や転載が でき、後から元の録画を直しても複製までは消せないためです。同意は、映る前に 確かめておく必要があります。
エ撮影と配信の目的や公開範囲を事前に伝え、映りたくない人が席を選べるようにする。
正解。撮影・録音・配信では、写る人に目的と公開範囲をあらかじめ伝え、断る手段を 用意することが基本です。知らせたうえで本人が選べる状態にして、初めて同意を 得たといえます。
理解を深めるために
同意は「事前に、断れる形で」
撮影・録音・配信は、その場にいる人の姿や声を記録して別の場所へ届ける行為です。 本人にとっては、自分の見た目や発言が知らない相手に届くということなので、 事前に知らせて、断る手段を用意するのが原則になります。
実務でどう組み立てるか
- 案内や受付で「撮影・配信を行うこと」「どこまで公開されるか」「どのくらい残るか」を伝える
- 映りたくない人のための席や動線を用意する、退席の機会をつくる
- 発言を記録するときは、録音していることを最初に告げる
- 子どもが写る場合は保護者の意思を確認する
いずれも、後から「嫌だった」と言われてから動くのではなく、映る前に選べる状態を つくるための手当てです。いったん配信された映像は視聴者側で保存・転載されうるため、 後追いの削除では取り返しがつきません(デジタルタトゥー)。
判断の軸
| 考え方 | なぜ足りないか |
|---|---|
| 事前に伝えて断れるようにする | 本人が選べる。これが同意の実質 |
| 社内向けだから知らせない | 公開範囲が狭いことは同意の代わりではない |
| 氏名を出さなければよい | 顔や声だけでも本人は特定されうる |
| 後から申し出があれば消す | 拡散した複製までは消せない |
試験では「配信する前に何をするか」が問われます。伝えたか、断れるようにしたか、 この2点で選ぶと迷いません。