正解:イ
各選択肢の解説
ア実際には起きていない出来事を、事実であるかのように書いて広めている返信。
誤り。これはフェイクニュース(偽情報)です。人を欺く意図で作られた事実でない 情報で、社会に害を及ぼす点は共通しますが、問題になるのは内容が真実かどうか です。攻撃の対象が属性かどうかとは軸が違います。
イある国の出身であることを理由に、その人たちは町から出ていけと繰り返す返信。
正解。出身や民族といった属性だけを理由に、特定の集団を地域社会から排除する よう扇動する言動がヘイトスピーチです。相手が何をしたかではなく、属性そのもの を攻撃している点が見分け方になります。
ウ自社の新製品で起きた不具合について、発生した状況を示して改善を求める返信。
誤り。これは正当な批判・意見の表明です。書きぶりが厳しくても、向けられている のは企業の製品やサービスであって、人の属性ではありません。批判を受けること 自体をヘイトスピーチと呼ぶことはできません。
エ他人の私生活を写した写真を、本人に断らないまま貼り付けている返信。
誤り。これはプライバシーや肖像に関わる侵害です。本人の同意なく私生活を 公開する点が問題であり、属性を理由に集団を排除しようとするヘイトスピーチとは、 損なわれているものが違います。
理解を深めるために
狙われているのが「その人の属性」かどうか
ヘイトスピーチは、出身・民族・国籍などの属性を理由に、特定の集団やそれに属する 人を、おとしめたり社会から排除しようとあおったりする言動です。見分ける鍵は、 相手の行いではなく、変えようのない属性そのものが攻撃の理由になっているかです。
批判・偽情報との線引き
- 製品や政策への批判 … 対象は行いや中身。厳しくても意見の表明にあたる
- フェイクニュース … 対象は事実関係。真実でない情報を広めることが問題
- ヘイトスピーチ … 対象は属性。集団への差別や排除をあおることが問題
日本では2016年に、通称ヘイトスピーチ解消法(本邦外出身者に対する不当な差別的言動 の解消に向けた取組の推進に関する法律)が施行されました。罰則を設けて取り締まる 法律ではなく、そうした言動を許さないという理念を示し、国や地方公共団体に相談体制 や教育・啓発の取組を求めるものです。
SNSの運用で何をするか
| 返信の種類 | 運用担当者の判断 |
|---|---|
| 属性を理由に排除をあおる | ヘイトスピーチ。反論せず記録し、削除・通報の手順に乗せる |
| 製品への厳しい批判 | 意見として受け止め、事実関係を確認して回答する |
| 事実でない情報の拡散 | 一次情報を示して訂正する(ファクトチェック) |
| 私生活の写真の無断掲載 | 権利侵害として削除を求める |
感情的に言い返すと、こちらの投稿も含めて拡散し、残り続けます。 窓口を一本化し、記録を残して手順どおりに処理することが実務の基本です。