正解:ウ
各選択肢の解説
ア忘れられる権利(消去権)
誤り。自分に関する情報の削除を求められる権利で、EUの一般データ保護規則 (GDPR)に定めがあります。消えずに残る状況への対抗手段として語られますが、 これは権利の名前であって、残り続ける現象そのものを指す語ではありません。
イデジタルフォレンジックス
誤り。不正やトラブルの調査のため、機器やサーバに残る記録を保全し分析する 技術です。「消したはずの記録が残っている」点は似ていますが、こちらは調査 する側が意図して証拠を集める手法を指します。
ウデジタルタトゥー
正解。入れ墨のように簡単には消せないことからの呼び名です。公開された情報は 他人に保存・転載されるため、元の投稿を削除しても、広がった複製まで取り消す ことはできません。
エ炎上(フレーミング)
誤り。ある投稿に批判や非難が短期間に集中する現象です。炎上した内容が長く 残ることは多いものの、炎上は騒ぎが起きる場面を指し、消えずに残る状態を 指す語ではありません。
理解を深めるために
消したつもりでも、複製は他人の手元にある
デジタルタトゥーは、いったんインターネットに公開した情報が、入れ墨のように 消せずに残り続けることのたとえです。自分の投稿は自分で消せますが、他人が 保存した複製までは消せません。ここが紙の掲示物との決定的な違いです。
なぜ消えないのか
- スクリーンショットや保存によって、複製が見知らぬ相手の手元に渡っている
- 引用・転載され、まとめサイトやほかのSNSに広がっている
- 検索エンジンやアーカイブサービスに記録が残っている
削除を求める手段はあります。サイトの運営者に削除を申し出る、検索結果からの 削除を求めるといった方法です。実際、大規模なSNS事業者などには、権利を侵害された 人からの削除の申出に対応する手続を整えることが、情報流通プラットフォーム対処法で 求められています。ただし、広がりきった複製をすべて追いかけることは現実には困難です。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 何を指すか |
|---|---|
| デジタルタトゥー | 公開した情報が消せずに残り続ける状態 |
| 忘れられる権利(消去権) | 削除を求められる権利(GDPR) |
| 炎上(フレーミング) | 批判が短期間に集中する現象 |
| デジタルフォレンジックス | 調査のために記録を保全・分析する技術 |
「状態」「権利」「騒ぎ」「技術」と、指しているものの種類が違います。 最善の対策は、投稿する前に公開してよい内容かを考えることです。