問題 23★★☆

製品試験や調査を担当する社員が行った次の行為のうち、データの改ざんに あたるものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア製品の耐久試験で基準を下回った測定値を、理由を残さずに集計から除き、合格率を報告した。

    正解。実際に測って得た元データがありながら、都合の悪い値だけを取り除いて 結果を作り変えています。数値を書き直すことだけでなく、選んで捨てることも 改ざんに含まれる点が見落とされがちです。

  2. イ回収できなかったアンケートの分を自分で書いて回答に加え、目標どおりの件数として集計した。

    誤り。これはデータのねつ造です。得ていない回答を新たに作り出しており、 元になる事実がそもそも存在しません。改ざんは元データがあるのに手を加える 行為なので、元データの有無が分かれ目になります。

  3. ウ他社が公表した調査結果の図表を、出典を示さずに自社が実施した調査として資料に載せた。

    誤り。これはデータの盗用です。数値そのものは他社が実際に集めた本物で、 書き換えてもいません。問題になるのは出どころを偽って自分の成果とした点で、 不正の中身が改ざんとは異なります。

  4. エ集計用の計算式を取り違えたまま報告し、後日気づいて訂正した資料を関係者に配り直した。

    誤り。これは過失による誤りで、気づいた時点で訂正しています。改ざんは結果を 都合よく見せる意図をもって手を加える行為です。誤りを隠さずに直したのであれば、 不正行為にはあたりません。

理解を深めるために

「あるものをいじる」のが改ざん

データをめぐる不正は、ねつ造・改ざん・盗用の三つで整理されます。このうち 改ざんは、実際に得たデータが手元にあるのに、それを真実でない形に加工する行為です。 無から作り出すねつ造とは、出発点が違います。

「除く」のも改ざん

改ざんというと数値の書き直しを思い浮かべますが、実際に起きやすいのは次の形です。

  • 基準を外れた測定値を「測定ミス」として記録から落とす
  • 都合のよい期間だけを切り出してグラフにする
  • 複数回行った試験のうち、良い結果の回だけを採用する

いずれも個々の数値は本物ですが、選び方によって全体が事実と違う姿になります。 測定をやり直したのなら、その経緯と除外の理由を記録に残す必要があります。 理由を残さずに消した時点で、後から誰も確かめられなくなります。

混同しやすいものとの違い

用語 元データ 何をしたか
データの改ざん ある 書き換える、都合よく選んで除く
データのねつ造 ない 得ていないデータを作り出す
データの盗用 ある(他人のもの) 出典を示さず自分の成果にする
過失による誤り ある 意図せず誤り、気づいて訂正した

試験では短い場面から用語を選ばせます。「除いた」「選んだ」という言葉が出てきたら、 ねつ造ではなく改ざんを疑ってください。意図の有無で、単なる誤りとも分かれます。

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