正解:エ
各選択肢の解説
ア多数の申請を同時に送り、応答時間が基準内に収まるかを測定する。
誤り。これは負荷テストで、確かめているのはシステムの処理性能です。 画面が遅いと使いにくく感じるため混同しがちですが、 人が操作手順で迷うかどうかは、機械だけを動かす試験では分かりません。
イ開発者が仕様書どおりに全項目を入力し、正しく登録されるかを確認する。
誤り。これは機能が仕様どおりに動くかを見る試験です。 開発者は画面の作りを知り尽くしているので、初めて使う社員が どこでつまずくかは見えません。正しく動くことと使いやすいことは別です。
ウ社員にアンケートを配り、アプリに追加してほしい機能を挙げてもらう。
誤り。これは要望を集める方法で、何を作るかを決める段階で役立ちます。 利用者の声を聞く点は似ていますが、今ある画面を実際に操作したときの 迷いや所要時間は、意見を尋ねるだけでは測れません。
エ数名の社員に実際の申請を操作してもらい、所要時間やつまずいた所を観察する。
正解。ユーザビリティは、利用者が目的をどれだけ楽に早く達成できるかです。 本物の利用者に課題を操作させて行動を観察するのが、最も直接的な確かめ方です。
理解を深めるために
使いやすさは「使ってもらって、見る」
レストランの新メニュー表が分かりやすいかは、厨房で料理が作れるかを確かめても分かりません。 初めて来たお客さんに実際に注文してもらい、どこで迷ったかを見るのが一番確かです。 アプリの使い勝手も同じで、実際の利用者に操作してもらい、その様子を観察するのが ユーザビリティを確かめる基本です。この方法をユーザビリティテストと呼びます。
なぜ観察が要るのか
ユーザビリティは、特定の利用者が目的を達成するときの使いやすさを表します。 目安になるのは次のような点です。
- 目的を最後まで達成できたか(途中で諦めていないか)
- どれだけの時間や手間がかかったか
- 迷ったり、誤った操作をしたりした箇所はどこか
どれも、人が画面を前にして初めて表に出るものです。作った本人は手順を知っているので迷わず、 アンケートで「使いやすいか」と聞いても、実際の行動とずれた答えが返ることがあります。
混同しやすいものとの違い
| 確かめ方 | 分かること |
|---|---|
| 利用者に操作させて観察する | 迷う箇所、所要時間、達成できたか(ユーザビリティ) |
| 負荷テスト | 同時に多数の処理が来ても性能が保てるか |
| 開発者による仕様どおりの確認 | 機能が正しく動くか |
| 要望のアンケート | 利用者が何を求めているか |
「正しく動く」「速く動く」「使いやすい」は別の性質です。 問題文に「迷わず」「短時間で」「利用者が」とあれば、人の操作を見る方法を選びます。