問題 22★★★

社内で新しい経費精算アプリを導入する前に、社員が迷わず短時間で申請を 終えられるかどうか、つまりユーザビリティを確かめたい。 その確かめ方として最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア多数の申請を同時に送り、応答時間が基準内に収まるかを測定する。

    誤り。これは負荷テストで、確かめているのはシステムの処理性能です。 画面が遅いと使いにくく感じるため混同しがちですが、 人が操作手順で迷うかどうかは、機械だけを動かす試験では分かりません。

  2. イ開発者が仕様書どおりに全項目を入力し、正しく登録されるかを確認する。

    誤り。これは機能が仕様どおりに動くかを見る試験です。 開発者は画面の作りを知り尽くしているので、初めて使う社員が どこでつまずくかは見えません。正しく動くことと使いやすいことは別です。

  3. ウ社員にアンケートを配り、アプリに追加してほしい機能を挙げてもらう。

    誤り。これは要望を集める方法で、何を作るかを決める段階で役立ちます。 利用者の声を聞く点は似ていますが、今ある画面を実際に操作したときの 迷いや所要時間は、意見を尋ねるだけでは測れません。

  4. エ数名の社員に実際の申請を操作してもらい、所要時間やつまずいた所を観察する。

    正解。ユーザビリティは、利用者が目的をどれだけ楽に早く達成できるかです。 本物の利用者に課題を操作させて行動を観察するのが、最も直接的な確かめ方です。

理解を深めるために

使いやすさは「使ってもらって、見る」

レストランの新メニュー表が分かりやすいかは、厨房で料理が作れるかを確かめても分かりません。 初めて来たお客さんに実際に注文してもらい、どこで迷ったかを見るのが一番確かです。 アプリの使い勝手も同じで、実際の利用者に操作してもらい、その様子を観察するのが ユーザビリティを確かめる基本です。この方法をユーザビリティテストと呼びます。

なぜ観察が要るのか

ユーザビリティは、特定の利用者が目的を達成するときの使いやすさを表します。 目安になるのは次のような点です。

  • 目的を最後まで達成できたか(途中で諦めていないか)
  • どれだけの時間や手間がかかったか
  • 迷ったり、誤った操作をしたりした箇所はどこか

どれも、人が画面を前にして初めて表に出るものです。作った本人は手順を知っているので迷わず、 アンケートで「使いやすいか」と聞いても、実際の行動とずれた答えが返ることがあります。

混同しやすいものとの違い

確かめ方 分かること
利用者に操作させて観察する 迷う箇所、所要時間、達成できたか(ユーザビリティ)
負荷テスト 同時に多数の処理が来ても性能が保てるか
開発者による仕様どおりの確認 機能が正しく動くか
要望のアンケート 利用者が何を求めているか

「正しく動く」「速く動く」「使いやすい」は別の性質です。 問題文に「迷わず」「短時間で」「利用者が」とあれば、人の操作を見る方法を選びます。

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