問題 22★★☆

A社では、本業でどれだけ稼げたかを把握するために営業利益に注目している。 営業利益の求め方として、最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア売上高から、売上原価と販売費及び一般管理費を差し引いた額

    正解。商品そのものの儲けである粗利益から、さらに人件費や広告費など 売るために要した費用を引いた残りが営業利益です。本業の活動だけで いくら稼げたかを表すため、事業の実力を見る利益として重視されます。

  2. イ売上高から、仕入や製造にかかった売上原価を差し引いた額

    誤り。これは粗利益(売上総利益)です。商品1つ当たりの儲けの厚さは分かりますが、 店舗の家賃や人件費はまだ引かれていません。粗利益が出ていても販売費が重ければ 営業利益は赤字になり得る、という順序の違いが要点です。

  3. ウ売上高から、販売量に比例して増える変動費を差し引いた額

    誤り。これは限界利益(貢献利益)で、損益分岐点を考えるときに使う利益です。 費用を固定費と変動費に分ける管理会計の見方であり、売上原価と販売費に分ける 損益計算書の区分とは切り口が異なります。

  4. エ売上高からすべての費用と法人税などを差し引いて最後に残る額

    誤り。これは当期純利益です。営業利益に利息や臨時の損益を加減し、さらに 税金を引いた最終の利益で、本業以外の要因も含みます。本業の実力だけを 見たいときは営業利益を使います。

理解を深めるために

利益は「上から順に引いていく」4段構え

損益計算書は、いちばん上の売上高から費用を段階的に引いていく形をしています。 引くものが増えるほど下の利益になり、それぞれ「何を差し引いた後か」で意味が変わります。

  • 売上高 — 商品やサービスを売って得た金額
  • 粗利益(売上総利益) — 売上高 − 売上原価。商品そのものの儲けの厚さ
  • 営業利益 — 粗利益 − 販売費及び一般管理費。本業で稼いだ力
  • 当期純利益 — 税金まで引いた後に最終的に残る額

粗利益と営業利益は何が違うのか

粗利益は「仕入れて売る」部分だけを見た利益です。ここには、店舗の家賃、 販売員の給与、広告費といった売るための費用がまだ含まれていません。

そのため、粗利益が大きくても営業利益が小さい会社があります。 1個当たりの儲けは厚いのに、売り場や人員に費用をかけすぎている状態です。 逆に粗利益が薄くても、費用を抑えて数を売る業態なら営業利益は確保できます。

似た利益の見分け方

利益 売上高から差し引くもの
粗利益 売上原価
営業利益 売上原価と販売費及び一般管理費
限界利益 変動費(固定費は引かない)
当期純利益 すべての費用と税金

限界利益だけは切り口が別で、費用を商品の原価か販売の費用かではなく、 売れた数に比例するか(変動費)しないか(固定費)で分けたときの利益です。 試験では「本業の利益はどれか」と問われたら営業利益、 損益分岐点の文脈なら変動費と固定費、と読み分けてください。

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