問題 21★☆☆

損益計算書から読み取れる内容として、最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア一定期間の収益と費用、およびその差額として生じた利益の内訳。

    正解。一会計期間の経営成績を示す表です。売上高から売上原価や販売費を 順に差し引き、本業の儲け、利息なども含めた儲け、税引後に残る儲け、 という具合に段階を追って利益が示されます。

  2. イ決算日の時点で保有する資産と、その元手である負債・純資産の残高。

    誤り。これは貸借対照表です。損益計算書が一定期間の動きを追うのに対し、 こちらは決算日という一時点の残高を写します。期間の成績か、一時点の 財政状態かが、二つの表を分ける最初の軸です。

  3. ウ一定期間に現金がどのような活動によって増減したかという資金の流れ。

    誤り。これはキャッシュフロー計算書です。期間を扱う点は共通ですが、 追うのは現金の出入りです。損益計算書の売上には代金が未回収のものも 含まれるため、利益が出ていても現金が増えているとは限りません。

  4. エ一定期間に、出資や配当などによって純資産がどう変動したかの明細。

    誤り。これは株主資本等変動計算書です。貸借対照表の純資産の部が期首から 期末へどう動いたかを説明する表で、増資や配当も含みます。損益計算書が 示すのは利益がどう生じたかまでで、その後の処分は扱いません。

理解を深めるために

一年間の「成績表」

損益計算書は、一会計期間にいくら稼ぎ、いくら使い、いくら残ったかを示します。 決算日という一瞬を写した貸借対照表が写真だとすれば、 損益計算書は一年間を録画したものにあたります。

基本の形は次の一行に尽きます。

収益 − 費用 = 利益

利益が段階を追って示される

損益計算書の特徴は、利益を一つだけ出すのではなく、性質ごとに段階を分ける点です。

  • 売上高から売上原価を引く — 商品そのものの儲け
  • そこから人件費や広告費などを引く — 本業の儲け
  • 受取利息や支払利息などを加減する — 財務活動まで含めた儲け
  • 臨時の損益と税金を差し引く — 最終的に手元に残る儲け

どの段階で数字が悪化しているかを見れば、本業の問題なのか、 借入の利息負担なのか、原因を切り分けられます。

三つの表の役割

表 対象 示すもの
貸借対照表 一時点 資産・負債・純資産の残高
損益計算書 一定期間 収益と費用、その差の利益
キャッシュフロー計算書 一定期間 現金の増減と、その理由

試験では、この三つのどれを見れば知りたいことが分かるかという形で問われます。 「一時点か一定期間か」「利益か現金か」の二軸で選び分けてください。

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