問題 35★☆☆

株式会社において、出資者が議決権を行使し、取締役の選任や定款の変更といった 会社の基本的な事項を決議する機関はどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. ア取締役会

    誤り。選任された取締役で構成し、業務執行の意思決定と、取締役の職務執行の 監督を行う機関です。日々の経営の舵取りを担いますが、その取締役自身を選ぶ 権限はなく、選ぶ側は出資者が集まる場になります。

  2. イ株主総会

    正解。会社に出資した株主が集まり、持株数に応じた議決権で会社の基本的な 事項を決める最高意思決定機関です。経営を任せる取締役を選ぶのも、 会社の根本規則である定款を変えるのも、ここでの決議によります。

  3. ウ監査役

    誤り。取締役の職務執行が適正かどうかを監査する機関です。経営を外からチェック する役割で、経営方針そのものを決めたり取締役を選んだりはしません。監査役 自身も、出資者が集まる場で選任されます。

  4. エ会計監査人

    誤り。公認会計士または監査法人が就き、計算書類が適正に作られているかを 監査します。対象は会計に限られ、しかも会社の外部の専門家という立場なので、 会社の意思を決める機関ではありません。

理解を深めるために

お金を出した人が、最後を決める

株式会社は、株主から集めたお金を元手に事業を行う仕組みです。お金を出した人が 会社の持ち主なので、「誰に経営を任せるか」「会社の根本ルールをどうするか」と いった重い決定は、持ち主が集まる株主総会で決めます。マンションの管理組合で、 住民が集まって管理会社の選定や規約の変更を決めるのに似ています。

株主総会が決めること

  • 取締役・監査役の選任と解任
  • 定款の変更、合併など会社の在り方に関わる事項
  • 剰余金の配当など、株主の利益に直結する事項

議決権は原則として1株につき1個で、持株数が多い株主ほど影響力が大きくなります。 毎事業年度の終了後に開く定時株主総会のほか、必要に応じて臨時株主総会を 開くこともあります。

会社の機関の役割分担

機関 役割
株主総会 出資者が集まり、取締役の選任や定款変更を決議する
取締役会 業務執行の意思決定と、取締役の職務執行の監督
監査役 取締役の職務執行が適正かを監査する
会計監査人 計算書類の監査を行う公認会計士・監査法人

見分ける鍵は「決める側か、実行する側か、見張る側か」です。決める側の頂点が 株主総会だと押さえておけば、他の三つとは取り違えません。

前の問題へ次の問題へ