問題 36★★☆

J社は自社製品について、原材料の調達から製造・輸送・使用・廃棄までの各段階で 排出される温室効果ガスを二酸化炭素の量に換算し、その合計を製品のラベルに 表示することにした。この取組みを表す用語はどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アグリーンIT

    誤り。IT機器の省電力化や、ITの活用による移動・紙の削減など、ITに関わる 環境負荷の低減を指す言葉です。環境への配慮という点は共通しますが、対象が ITに限られ、製品ごとの排出量を数値で表す仕組みではありません。

  2. イカーボンオフセット

    誤り。努力しても減らせない排出量を、植林や省エネ事業への出資などで得た 他所での削減量によって埋め合わせる考え方です。埋め合わせの前提として 排出量の算定は必要ですが、この語が指すのは埋め合わせる行為の方です。

  3. ウカーボンフットプリント

    正解。製品やサービスの一生分、すなわち原材料調達から廃棄・リサイクルまでの 全段階の温室効果ガス排出量を二酸化炭素に換算して示す仕組みです。消費者が 環境負荷を比べて選べるようになります。

  4. エカーボンニュートラル

    誤り。温室効果ガスの排出量から吸収量・除去量を差し引いて、全体として実質 ゼロにする状態を指します。目指す到達点を表す言葉で、個々の製品について 排出量を測って見える形にする活動そのものではありません。

理解を深めるために

製品の「足あと」を数字にする

カーボンフットプリントは、製品が生まれてから捨てられるまでに残した 温室効果ガスの足あとを、二酸化炭素の量に換算して示すものです。食品の カロリー表示に似ていて、見えなかった負荷が数字になることで、買う側は 同じ用途の製品を環境の面から比べられるようになります。

どこまでを数えるのか

  • 原材料の調達、製造、輸送・販売、使用・維持、廃棄・リサイクル
  • この一生分をまとめて数えるところが特徴で、工場の煙突から出る分だけを 測るのとは範囲が違う
  • 二酸化炭素以外の温室効果ガスも、温暖化への影響度に応じて二酸化炭素の 量に換算して合算する

企業にとっては、どの段階の負荷が大きいかが分かるため、削減の打ち手を 決める手掛かりにもなります。

似た言葉との使い分け

用語 何を指すか
カーボンフットプリント 製品の一生分の排出量を算定して示す
カーボンオフセット 減らせない分を他所の削減量で埋め合わせる
カーボンニュートラル 排出と吸収を差引きして実質ゼロにする状態
グリーンIT ITに関わる環境負荷を下げる取組み全般

見分ける鍵は「測るのか、埋め合わせるのか、ゼロにするのか」です。 測って見える形にする側がカーボンフットプリントです。

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