正解:エ
各選択肢の解説
アカンパニー制組織
誤り。社内を独立採算の疑似的な会社に分け、投資や人事の権限を委ねる形です。 権限の大きさは似ていますが、分けた単位はあくまで社内の組織で、法人格は 一つのままです。H社は三社を別の株式会社にしている点が合いません。
イ事業部制組織
誤り。製品や地域などの事業単位で社内に部門を置き、部門長に損益の責任を 負わせる形です。これも一つの会社の中の区分で、事業部が独立した法人になる わけではありません。三社が別会社であるH社の説明にはなりません。
ウプロジェクト組織
誤り。特定の目的のために部門を越えて人を集め、達成したら解散する一時的な 組織です。H社の三社は期限を定めず事業を継続的に担っており、解散を前提と する集まりではないため、この形とは性質が異なります。
エ持株会社
正解。他社の株式を保有して支配することを主な事業とする会社で、自らは 事業を行わないものを純粋持株会社と呼びます。事業の単位がそれぞれ別法人に なっている点が、社内で分ける形との決定的な違いです。
理解を深めるために
会社の上に、会社を束ねる会社を置く
持株会社は、株式を持つことで他の会社を支配し、グループ全体の舵取りをする 会社です。社名に「ホールディングス」と付く会社がその例で、傘の下に事業会社が 並び、親会社は全体の方針と資金・人の配り方を決めることに専念します。 自らは事業を営まないものを純粋持株会社、事業も併せて行うものを 事業持株会社と呼び分けます。
何が得られ、何が要るのか
- 事業ごとに別法人なので、責任の範囲や労働条件を事業の実情に合わせやすい
- 会社ごと売買できるため、事業の買収や切り離しがしやすい
- 親会社は個別の事業運営から離れ、グループ全体の戦略に集中できる
- 半面、会社が増えるので決算や管理の手間が増え、グループ内の連携が 取りにくくなることもある
分け方の違いを一列で見る
| 形態 | 分ける単位 | 法人格 |
|---|---|---|
| 持株会社 | 事業ごとに別会社 | 分かれる |
| カンパニー制組織 | 社内の疑似的な会社 | 一つのまま |
| 事業部制組織 | 社内の事業部 | 一つのまま |
見分ける鍵は「法人が分かれているかどうか」の一点です。別の株式会社に なっていれば持株会社によるグループ、社内の区分にとどまるならカンパニー制か 事業部制、と読み分けます。