問題 45★★☆

ある企業の決算日時点で、次のものが残っている。貸借対照表で 流動負債に分類されるものとして、最も適切なものはどれか。

正解:イ

各選択肢の解説

  1. ア設備投資のために銀行から借り入れた、返済期限が5年後の借入金

    誤り。これは固定負債です。返さなければならない点は流動負債と同じですが、 支払期限が決算日の翌日から1年を超えて先にあります。当面の資金繰りには 響かないため、流動負債とは分けて表示します。

  2. イ仕入先から商品を掛けで仕入れ、翌月末に支払う予定の代金

    正解。買掛金と呼ばれ、決算日の翌日から1年以内に支払期限が来る債務なので 流動負債です。日々の仕入から生じ、短い周期で支払と発生を繰り返すため、 手元の資金で払いきれるかを見るときの中心になります。

  3. ウ会社の設立時や増資の際に株主から払い込まれた資本金

    誤り。これは純資産に分類されます。株主から預かった元手であり、 返済する義務がないため負債には入りません。返す約束があるかどうかが、 負債と純資産を分ける境目です。

  4. エ営業所として使っており、今後も10年以上使い続ける予定の建物

    誤り。これは固定資産で、貸借対照表の左側にあたります。負債かどうかを 考える前に、調達した資金が今どんな形になっているかを示す側です。 建物を借入金で買っていても、建物そのものは資産です。

理解を深めるために

貸借対照表は4つの箱でできている

貸借対照表は、左に資産、右に負債と純資産が並びます。 右側は資金をどこから調達したか、左側はその資金が今どんな形になっているかです。

右側の負債は、さらに支払期限の近さで2つに分かれます。 決算日の翌日から1年以内に支払うものが流動負債、1年を超えるものが固定負債です。 資産を流動と固定に分けるときと同じ1年という物差しを、負債側にも当てます。

分類は2段階で考える

  1. まず左右のどちら側か(資産か、負債・純資産か)
  2. 負債と分かったら、返済期限が1年以内か(流動負債か固定負債か)

返す義務がなければそもそも負債ではなく、純資産です。

項目 分類
買掛金、短期借入金、未払金 流動負債
長期借入金、社債 固定負債
資本金、利益剰余金 純資産(返済義務がない)
建物、土地、機械 固定資産(左側)

なぜ流動負債だけ取り出して見るのか

流動負債は、これから1年以内に必ず出ていく金額です。 1年以内に現金化できる流動資産と比べることで、当面の支払に耐えられるかが分かります。 利益が出ていても、流動負債が流動資産を大きく上回っていれば資金繰りは苦しくなります。

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