正解:ウ
各選択肢の解説
ア外部の講師を招き、会議室で新入社員全員に同じ内容の講義を行う。
誤り。これはOff-JTです。OJTと並ぶ育成方法ですが、 業務を一時的に離れて行う点が違います。 同じ内容を全員に体系的に教えられる反面、実務とは切り離されます。
イ直属の上司以外の先輩が、仕事の悩みや将来の相談に継続して応じる。
誤り。これはメンタリングです。職場の中で行われる点はOJTと似ていますが、 目的が目の前の業務の習得ではなく、本人の成長やキャリアを 中長期に支えることにあります。担当者も直属の上司ではありません。
ウ配属先の職場で、上司が実際の業務をさせながら計画的に指導する。
正解。OJT(On-the-Job Training)は、日常の業務そのものを教材にして、 上司や先輩が計画的に指導する育成方法です。 教わったことをその場で実務に使えるのが強みです。
エ業務時間外に、本人が費用を負担して通信講座で資格の勉強をする。
誤り。これは自己啓発です。学ぶ主体が会社ではなく本人で、 会社の指導計画に基づくものではありません。 OJTもOff-JTも、会社が計画して行う育成である点が異なります。
理解を深めるために
仕事をさせながら教える
OJTは On-the-Job Training の略で、「仕事の上で(on the job)」行う訓練という意味です。 新人に伝票の入力を任せ、横で上司が手順と注意点を教える。 これがOJTの典型的な姿です。
大事なのは、行き当たりばったりに教えることではないという点です。 何をいつまでに身につけさせるかを決め、担当者を割り当て、 到達度を確認する。計画があって初めてOJTと呼べます。 単に「見て覚えろ」と放置するのはOJTではありません。
OJTとOff-JTは補い合う
OJTは実務に直結しますが、指導者の力量に左右され、 その職場で使わない知識は身につきません。 一方のOff-JTは、業務を離れて全員に同じ内容を体系的に教えられますが、 教わっただけでは使えるようになりません。
そのため多くの企業は、Off-JTで基礎を教えてからOJTで実務に落とす、 という組合せを取ります。
似た取組みとの切り分け
| 用語 | どこで、誰が、何のために |
|---|---|
| OJT | 職場で、上司や先輩が、実務を通じて計画的に指導する |
| Off-JT | 業務を離れた場で、講師が、知識を体系的に教える |
| メンタリング | 職場で、直属の上司以外の経験者が、成長を継続的に支える |
| 自己啓発 | 業務外で、本人が、自らの意思で学ぶ |
試験での見分け方
「業務を通じて」「実際の仕事をさせながら」とあればOJT、 「研修」「集合」「業務を離れて」とあればOff-JTです。 判断の軸は業務の中で教えるか、業務を離れて教えるかの一点で、 教える人が誰か(上司か外部講師か)は決め手になりません。